昨日の朝、自宅マンションを出ようとするとフロントの方に呼び止められて、こう言われました。

「近隣住民の方から、走る音のような騒音があるという苦情をいただいておりまして……ご協力お願いします」

今のマンションにはかなり前から住んでいるので、おそらく最近、階下に引っ越してきた方がいて、その方からの苦情だと思われるのですが、


僕、こういうのめちゃくちゃ気にするタイプの人間じゃないですか。


「人に迷惑をかけた場合、発狂寸前の苦しみを味わう」という誓約を己に課すことで増幅した念能力で文章を書いているといいますか、具体的に言うと「苦情が出ている」という事実を30秒に1回延々とフラッシュバックするという脳の機能を兼ね備えており、今、「機能」と言いましたけど、平たく言うと脳の「故障」じゃないですか。



ただ、こんなことを言うと、「そんなに気にするなら、普段から騒音出さないように注意しろよ」って言われそうなんですけど、




騒音の原因は、子どもなんですよね。




この時点で、ブログの読者の皆様からしたら


「え? 子ども? どういうこと?」


ってなると思うんですけど、このタイミングで言うのもアレなんですけど、僕、数年前に結婚して娘が二人いるんですよ。


「え? え? え? どういうこと?」


ってなると思うんですけど、これ、言えなかった理由がありまして、


かなりざっくり説明しますと、結婚するとき親の反応が良くなくて、さらに当時、親が大きな病気を患っておりまして


で、結構マイナーな人間でもなぜか結婚というトピックだけはyahoo!ニュースに載ったりするじゃないですか。

 

 

で、僕みたいな出版界の末席で脱糞してるような人間でも載らないとは言い切れないじゃないですか。


それで、めちゃくちゃデリケートなときにニュースが出ると親や家族に負担をかける可能性があったんで本当に近しい人たちだけに伝えて今に至るんですけど(この件に関してはまだ完全に解決したわけじゃないんで全力でそっとしといてほしいというか、そこはもう察して。あなたの生涯最大の「察し」をここで発揮して)、



じゃあ、なんでこのタイミング? ってことになると思うんですけど、


そういえば親の病気の手術がうまくいってからかなり時間が経ったなぁというのもあるんですけど、



このブログを書く前は意識してなかったのですが、書き始めて気づいたのは、この話って騒音を出しているのが「子ども」じゃないと成立しないんですよね。



具体的にいうと、このブログの11行目以降(スマホで閲覧の人は17行目以降)は、


「近隣の住民から苦情が来たことに怯える水野のさま」がこと細かに描写されるわけじゃないですか。


いわゆる「水野のネガティブ思考暴走パート」ですよね。


これは、もうこのブログの読者の皆様からしたら涎垂ものの流れというかね、


日本一、ブログの厳しい読み手だと称される皆様をもってして


「明日を生きる勇気がわいてきました」


と言わしめる、水野のお家芸ですよね。


ただ、もし、この騒音を出していたのが僕という設定で文章を書き進めたとしたらどうなります?


「苦情に対して極度に苦しむ水野がなんでそもそもの原因となる騒音を出してんだ?」って引っかかっちゃいますよね。地引き網くらい引っかかっちゃいますよね。


つまり、あなたは、まさに設定における「騒音」に悩まされながら文章を読み進めなければならなくなるのです。


当然、オチも笑えません。笑えるはずがありましょうか。


でも、今回の出来事の原因が「子ども」だとしたら?

 

「BOSEか」ってほどクリアな音声で話を聞くことができますわな。


水野は近隣住民に迷惑をかけることを死ぬほど恐れており、普段から物音を立てないよう、細心の注意を払って生活をしている。


そして、そんな水野の気持ちを一切介さずに走り回る子ども。


当然、水野は子どもを走らせないようIQ180以上とも言われる頭脳をフル回転させる。しかし、その結果、導き出した「忍者ごっこ」も、通用するのは長く見積もって3日間。


今後のことを考えると、苦情を言ってきた住民との関係を修復しておかねばならない。でも、どうやって???


そういう葛藤を吐き出す場、苦しみの駆け込み寺がこのブログだったわけじゃないですか。


このブログがなかったら俺、どうなってたか分かりませんよ。


最初の投稿記事「後輩にオナニー見られた」時点で死んでたかもしれんね。


――というわけで、今回のブログにおいて「騒音の原因は子ども」という設定は絶対に外せないことをご理解いただけたと思うんで、前置きがすんげー長くなりましたが、近隣住民の苦情に対して僕が取った行動の顛末をお話したいと思うのですが、




ここまで書いてみて気づいたのは、この話を続ける上で、




「結婚」が騒音になってねえか




ということなんですよね。



今、僕がしようとしている話の結末よりも



「おいおい、水野結婚したのかよ」

「恋愛本とか書いてたよな? どんな人と結婚したんだ?」

「ちなみに子ども何歳?」


そっちが気になって全然話が頭に入っていかないことが予想されますよね。


なんなら、今回の話のオチまでの流れをざっくり言っちゃいますと



近隣住民の苦情にめちゃくちゃ悩んだ僕が、手土産を買う旅に出て、めちゃくちゃ迷うのですが、最終的に

「和菓子」

に落ち着いて(「結局、和菓子かい!」というツッコミが最高に活きる構成を予定しておりました)、その和菓子をフロントの人に渡して「苦情を言われた方に『申し訳ありませんでした。以後気をつけます』とお伝えください」と伝えたところ、フロントの人から丁重に「そこまで気を遣う必要はない(逆にこじれるからやめておいた方がいい)」的なことを言われたので、




その和菓子を、今、食べてます!




という感じで終わる予定だったんですけど、皆さんからしたら





お前のクソ顔写真なんてどうでもいいから、嫁と子ども出せや



ってなりますよね。





さらに、ここまで書き進めてきた僕が、今、一番悩んでいるのは、





このブログ、アップする意味ある?




ってことなんですよ。



言うても、「結婚してて子どもが二人いる」って結構な発表じゃないですか。




それを、この流れで、する?



それこそ「流れ」でここまで書いてきてしまいましたが、どう考えてもアップ後は「後悔」の2文字しか思い浮かばないんですよね。



ていうか、今、あなた、この文章読んで(読めて)ます?


冒頭からザーッと書き進めてきたんで、この時点では、まだアップするかどうか決めてないんですよ。

 

 

もし、今、この文字をあなたが読めているということは、このブログをアップするという決断を↓の文章を書く中でしたということなんですよね。いや、アップするって決めたら多少は推敲するんでしょうけど、今、この文字をキーボードで打っている瞬間は、マジで迷ってます。迷いながら書いてます。



……でも、ここで立ち止まって考えてみても、当初予定してたオチはもう使えませんし、このブログをアップする意味なんてない気がして……



いやあ、本当に迷いますね。



とりあえず、いったんこれ挿れておきましょうか。



オチで使う用に撮った写真のハゲver.









でも、


まあ、


色々考えてみましたが、



このブログをアップする意味があるとしたら↓ですかね。




今、この文章を読んでいるあなたが、

 

 

 

住んでいるマンションの上の階から子どもが走る騒音が聞こえてきたとき、



「もしかしたら上の階に水野が住んでいて、その娘が走っているかもしれないから大目に見てあげよう(親も悩んでいるのだから)」



という



「大目」



を僕への結婚祝いに代えていただけたらうれしいです。





そして、このブログを読んでくれているあなたは、いわばインターネットを通じた僕の近隣住民であり



こうやって突然文字を大きくする僕のブログは「騒音」みたいなとこあるんで






お詫びとして抽選で1名の方に和菓子の折詰(食べかけ)をプレゼントしますのでご希望の方はお届け先を明記したメールをこちらまでお送りください。

※抽選は終了しました