先日ファミリーレストランで作業していたのですが

前に座っていた女性が、僕が作業している間に

ステーキ、オムライス、定食……的な感じで食べ物を食べ続けていて

たぶん、一人で8~9個食べていて、しかもすごく痩せていたので

僕は「彼女は過食症なんじゃないか」と心配になり


「ちゃんと心療内科や精神科に行っていますか?」


と言いたかったのですが、どれだけ考えても

見知らぬその人に対して言葉をかけるイメージが持てなくて、

言葉を持ち帰ってきてしまったので

罪悪感を解消する意味もあってここで言いたいのですが

もし、最近動悸がしたり、不安になったり、過呼吸などの症状が出ている人はもちろんのこと

直接そういうことがなかったとしても「もしかしたら行った方がいいのかな」と一瞬でも頭をよぎった人は

明日にでも心療内科や精神科に行ってください。


もう、このジャンルに関してはね、

このブログのすべての読者は、僕のことを「先輩」および「大先輩」と呼び、OB会が開かれようものなら「水野さんのグラス空になってないか?」を常に気にするくらいの勢いで扱って頂きたいわけなんですけど


LOVE理論(美女と野獣の野獣になる方法)にも書きましたが

中学時代から顔のむくみを異常に気にしていた僕は、「顔がむくむんです」という症状を内科に訴え続けたあと、最終的に心療内科にたどりつきました。

それ以降、この「脳の病(僕はこれらの病を心の病ではなく脳の病と認識しています。これは脳が生み出している一種のバグに他なりません)」について好奇心を持った僕は、大学時代に徹底的に研究し、


精神科医の本を読む → その著者の病院に直接行って質問する


ということをしたり


1日に精神科を何軒もハシゴしたこともあるという


もはや

精神界の伝説の先輩

なのです。



まあ確かに、脳の病は単に病院に行きまくればいいってことでもないんですよね。

治療が進まないことをすべて医師と薬のせいにして

なかなか治療が進まない人もたくさんいるみたいです。

骨折した患者もリハビリに対する姿勢によって治るスピードにかなりの差が出るように

病に対するスタンスは非常に重要です。


しかし、これまでの僕の脳の病に対する研究から言えるのは




脳の病の最大の敵は、「体裁」です。





これは、単に「心療内科や精神科に行くことで世間的に後ろ指を指されるから行かない人が多い」というレベルの話ではありません。


そもそも、過食症や、最近多くなったといわれるパニック障害は、


「体裁を気にする」という性格から生まれているのです。


僕はこの事実に気づくまでに、かなりの時間を要しました。


さかのぼること、中学2年。


トンカツ屋でトンカツを食べたところ、気持ち悪くなって店を出てから吐いたことがあり、


それ以来、外食ができなくなりました。


外食をすると「また吐くんじゃないか……」と不安になり、一口も食べられなくなってしまうのです。


それから僕は、

カウンターのお店の料理とか

人の家で出される料理とか

彼女の手料理とか、

そういうものが食べられなかったのですが、


この現象を研究し続けていったところ、


それから20年近く経ってから


そもそもの原因は、「トンカツを吐いたところを、たまたまそこにいたクラスメイトに見られた」という

事実に行き着くことが分かったのです。


トンカツを吐く、という行為だけであれば、別に問題はないのです。


食べたものをただ吐いただけ、


1000円損するくらいです。


ただ、それを人に見られた。


「あいつ吐いてる」


とバカにされた。


すると、僕は「食べる」という行為に対して、


「もしこれを食べなければ、人から笑われる、バカにされる、白い目で見られる……」


この思考プロセスこそが不安を拡大化していき、


その不安が無限に拡大することで日常生活が送りづらくなるのです。


これが、「脳の病の多くは『体裁』から生まれる」とういう理由です。


つまり、


「心療内科や精神科に行くことは恥ずかしい、自分はまともな生活を送れなくなったんじゃないか」



という不安の裏には


他人から「あいつはおかしくなった」と思われるのが嫌だ


という思いがあり、


そして、その思いこそが、脳の病を拡大化しているケースがあるということなのです。


これは裏を返せば、心療内科や精神科にサクサク行き、


あたかも風邪薬のように薬を飲むことができるというスタンスを手に入れた時点で


病そのものが解消されるケースが多々あるということです。


しかし、この事実は現代社会ではまったく理解されていません。


何も知らない人が


「薬はよくないよ」


と平気で言ったりします。


この「よくないよ」という他人に対する目が病気を生み出している可能性があるというのに


ある種の鈍さを持った人はナイーブな人間を追い詰めていくのです。


僕が過去に診断を受けた名医の言葉をご紹介しましょう。





「薬を飲みまくれ。そして、逃げるな」





もし不安が高まったとしても


これまで続けてきた行動は変えない。


ただ、対抗する手段として、薬はバンバン飲みなさい。


そういうことを言いながら


その医師は、僕の目の前で薬飲んでましたからね。


いや、あの名医にはシビれました。


まあこういうことを書くと


「その名医って誰?」


と聞かれると思うのですが


通常であれば、問題が起きたりしそうなので割愛したいところですが


このテーマを扱う以上、書かねばなりませんが


初台の関谷クリニックの関谷院長ですね。


かなりご高齢だし、人気も異常で平気で3時間くらい待たされますし


さっき口コミみたら


「3時間待たされたのに診療は3分だった」


みたいにすげー叩かれていましたが


(ただ、この口コミは「脳の病に対するスタンスが間違っている」に他なりません。患者の中には、医師や薬のせいにしてずっと人を責め続け、病にとどまり続ける人がたくさんいるのです)


僕が診察を受けた中では非常に優秀な医師だったので(そういえば、僕の診察時間も3分くらいでした笑)


神経質症、強迫観念、パニック系で長らく悩んでいる人は一度門を叩いてみるとよいでしょう。



あ、あと、言い忘れましたが心療内科や精神科は


すごく楽しいです。


僕は一時期、現状の努力レベルをさらに上げるために


モチベーションに対しても薬でアプローチできないだろうかと考えて


精神科に行って


「モチベーションをグイグイ上げる薬ってあるんでしょうかね」


と聞いたところ、その医師はこう言いました。





「水野さん。それを『覚醒剤』って言うんですよ」




僕は

「ああー、だから『覚醒』なんですね」

「でもそんなポジティブな言葉使ったらダメですよね。むしろ『副作用でインポテンツ誘発剤』とかにしないとダメですよね」

と笑い合った記憶があります。

精神科は普段聞けないようなことが聞けるので、すごく勉強になります。


あと、昔はカウンセリングっていうと保険が使えないところが結構あったのですが


今はまず保険が効きますので、1度の診断で2000円以上かかることはありませんし、


自分の名前を呼ばれるのが気になる人は


「診察の時に、名前を呼ばないでください」


と言ったら気を遣ってくれる病院もありますし、


予約が必要ない病院もありますし、


また、いざというときのために、行ける病院を用意しておくというのも


これはリスク管理の一環としてすごく大事だと思います。


「心療内科や精神科に行ってる時点であいつはダメだ」っていう空気がある組織よりも


「ちょっとでも異常があるなら行ってきなよ」とサクッと言える組織の方が


問題への対抗手段が多いという点で強いと思います。



というわけで、


このブログを読んで少しでも気になっている人は


ぜひ、明日、精神科をハシゴしてみましょう。


1日2軒っていう状態は


精神科を比較することもできるし


精神科に慣れることもできるし


行ってる本人もバカバカしくて笑えてくるので


「体裁」に対抗する最高の手段だと思います。