先日、友人と「萌え」について話していて

人(特に年配の女性)が商品をチョイス(選択)している姿に萌える

ということ言ったところ

どれだけ説明しても



「何が言いたいのかさっぱりわからん」



と言われたので



これはもう写真を見せながら説明するしかないという結論に至りました。




というわけで↓をごらんください。









$ウケる日記
これはウチの母親の水野育子なのですが、本当はもう少し年配の方(70代以上)をモデルとして採用したかったのですが、お婆さんの知り合いがいなかったので代打として駆り出しました。もちろん本人は「チョイス萌え」という高尚な概念は理解し得るはずもなく、単なる操り人形として被写体になってもらっています。
ところで、現代社会において人間の持つ「欲望」とは「いやらしい」「下品である」ということになっています。しかし、写真のように商品を選択しなければならない場所に立つと、本来であれば「恥ずかし」くて「隠さなければならない」欲望が露わになってしまう。写真で言えば、水野育子は無言ですが「どのアイスにしようかな~」という内なる声が丸聞こえになっているわけです。この「本人は隠しているはずなのに、欲望が丸見えである」という状態こそが「チョイス萌え」の基本だと言えます。またこの状態では育子は冷静な表情を装ってはいますが、内心では「どのアイスにしよっかニャ❤」などとハイテンションになっている可能性も否定できず、育子は「内側に潜む欲望を必死に抑えながら冷静さを装ってアイスをチョイスしている」という見方をすることもでき、このように想像する余地のあることが「チョイス萌え」の人にはたまらないわけです。僕のような「チョイス萌え」の人間からすると、「年配の女性が何かを選んでいる」という場面を見ているだけ「選んでる!選んでるぅ!」と興奮しながら小1時間は萌えられるということになります。




「チョイス萌え」の基本概念はご理解いただけたでしょうか。

それでは次の写真をご覧ください。









ウケる日記
こちらはチョイス萌えにおいては非常に重要な動作「かき分け」です。「かき分ける」ということは、一部のアイスを「障害物」とみなし、より自分が気に入っているアイスをチョイスしようとしているわけで、よりはっきりと欲望が露わになる動作だと言えます。ちなみにこのコンビニはセブンイレブンであり、セブンイレブンでは写真のようにアイスクリームが種類別に整然と分けられていますが、これはセブンイレブンからしたらサービスのつもりでやってるのかも知れませんがチョイス萌えの人間からしたら「バカじゃねえの?」です。やはりアイスクリームは昔の駄菓子屋にあったような白い大きな箱に雑多にぶち込んである状態がベストなんですよ。すると自分の「お気に」を探すためにアイスをかき分けかき分け深い場所に進んでいく、またこの「深い場所」というのがチョイス萌えにとっては最高で、深い場所に行こうとすればするほど頭を突っ込んで滑稽な体勢になりますから、それがまたなんとも萌えなわけです。








$ウケる日記
商品を「手に取って」いますが、これもまたチョイス萌えの人間にとってはたまらない動作です。一見、商品を手に取ったということは「チョイス終了」を意味するように見えますが、実はここで新たなチョイスが生まれています。そのチョイスとは、「この商品は買うに値するか」というチョイスであり、「思ったより値段が高い」ということになれば「お菓子」と「お金」のチョイス、「変な材料が入っていないか」となれば「お菓子」と「健康」でチョイスしようとしているわけです。そもそもお菓子を食べている時点でそれほど健康に気を使ってないんじゃないかと揶揄したくなりますが、そんな視線も気づかずに手に取ったお菓子をわざわざ「裏返し」て「原材料」を見た上でチョイスしようとしている年配の女性は結構いますので、重要な萌えポイントだと言えます。







また「手に取る」という動作に関しては、次の2つの写真をご覧ください






$ウケる日記




この状態から





ウケる日記


こうです。
「顔を近づける」という動作ですが、「このチョイス、決して間違うまい」という欲望が露わになっています。これも年配の女性に良く見られる動作ですが、ここでさらに「老眼鏡」なんてかけられた日には、その場で「萌えぇ!」と叫び出しそうになります。




また少し違う例ですが次の「チョイス」も見逃せません。







ウケる日記






ウケる日記
今までのチョイスが対象物へ「欲しい」という欲望が直線的に働いていたのに対して、このチョイスは「何だこれは」「けしからん」「最近の若い者は……」と反発する気持ちを前提とし、その対象物がどれくらい「けしからん」ものなのか、その「けしからなさ」を確認するという体裁で手に取るのですが実際は「内容にちょっと興味アリ」なのです。これは「本人は欲望を隠しているつもりでもバレバレ」というチョイス萌えの原理に則しており、このまま「熟読」を始める「熟女」の方も大勢いらっしゃるのでこれもまた萌え動作の一つであると言えるでしょう。






このようにチョイス萌えの世界は深く、本当に様々な形のチョイス萌えがあるわけですが、最後にこちらをご紹介しましょう。







ウケる日記








ウケる日記

これは「無理」と呼ばれるチョイスです。「チャングンソク」と「水野弥久」。「チョイスしようがない」のは明白なわけですが、そこはやはり人間であり女であるので、どうしても「チョイスしたい」という「欲望」が生まれてしまうわけです。しかし同時に女性は「現状を肯定し、身近な幸せを大事にする」という強さを持ちあわせていますので「まあでもウチの旦那にも良いところがあるし……」と旦那のポジティブな側面に目を向けていくことになります。しかし、長年の経験からそういう流れになるのが分かっているにも関わらずの「もしかしたら……」というチョイス。そのチョイスにはどれだけ年齢を重ねても「夢見る少女」で在り続けたい女性の欲望を垣間見ることができ、萌えざるを得ないわけなのです。





以上、ざっとではありますが「チョイス萌え」の世界を紹介させていただきました。

もちろん「チョイス萌え」は奥深く、ここでお伝えできなかったことがほとんどです。みなさんも身近の「チョイス」を観察しながらチョイス萌えの世界を堪能してみてください。きっと世界は今とは違った愛おしい姿をあなたに見せてくれることになるでしょう。