先日、事務所でみんなでご飯を食べているときに交わされた会話です。
(アシA、Bはアシスタントです)




水野  「そういえばさ、どうしてサッカーのカズってキング・カズって呼ばれてるの?」




アシA 「たぶん、スポーツ番組か何かが言い始めたことだと思いますよ」




水野  「でもあれはおいしいよなぁ。あだ名でキングって冠ついたらキングっていう雰囲気になるもんな」



アシA 「そうですね」



水野  「俺が『キング・ミズノ』って呼ばれるにはどうしたらいいかね」




アシB 「キング・ミズノは難しいんじゃないですか」




水野  「なんで?」




アシB 「語呂が悪いじゃないですか」




水野  「まあ確かにこういうのは語呂って大事だよな。じゃあ語呂が良いやつだとどういうのかな?」




アシA 「『足軽・水野』とかですかね?」




水野  「……どゆこと?」




アシA 「いや、すみません。なんとなく思いついてしまって」




アシB 「語呂は良いよね」




アシA 「キャラ的にもしっくりきますしね」




水野  「それ聞き捨てならないんだけど」




アシA 「でもあだ名ってキャラ的なものも重要ですし」




アシB 「確かに」




水野  「……もうキングはいいや。他のパターンないの?」




アシB 「清原は『番長』とか呼ばれてますね」




水野  「お、番長いいね。番長いいじゃないの。番長・水野はどう?」




アシA 「パシリ水野」



水野  「おい……」




アシA 「アンパン水野」




アシB 「アンパン水野、あとコーヒー牛乳」





水野  「カミカゼ水野」






アシA 「ほふく前進水野」





アシB 「裸足の水野」






水野  「お前、そんなこと言ってると訴えられるぞ」






アシA 「被告人水野」




アシB 「被告人水野、前へ」





水野  「……」




アシA 「気に入りませんか」





水野  「当たり前だろ」




アシA 「じゃあ……」



水野  「じゃあじゃなくて、もうあだ名はいいわ」




アシA 「あ、ジャー水野どうすか?」




水野  「なんだよそれ」




アシA 「炊飯器ってことですよ」




水野  「いや、だから炊飯器・水野はおかしいだろ」





アシA 「違いますよ水野さん。僕たちが米なんです」





水野  「え?」




アシA 「固いお米が水野という名の炊飯器に入ることによって最高の実力が引きだされ、多くの人を喜ばせられるお米に変わる。そういう意味を込めての『ジャー水野』です」





水野  「なるほど……」





アシB 「語呂もいいですよ」





水野  「確かに」





アシA 「ジャー水野で行きましょう」





水野  「ジャー水野か……」





アシB 「ジャー水野さん」





水野  「はい」





アシA 「ジャー水野!」




水野  「はい!」




アシA 「いいじゃないですか」




水野  「あ、でも……」





アシA 「どうしました?」





水野  「キング・カズ。ジャー・ミズノ。……なんか負けてないか?」





アシA 「何言ってんですか。全然負けてないですよ」





アシB 「圧勝です」




 
水野  「そうか?」




アシA 「そうですよ。だって、キングにご飯炊けますか?」




水野  「炊けないな」




アシB 「キングには『おかゆ機能』もついてないんですよ。風邪ひいたら一発アウトです」





水野  「だな」




アシA 「ジャー水野はジャニー喜多川にも似てますし




水野  「なるほど」




アシA 「ジャー水野で行きましょうよ」





水野  「そうだな。ジャー水野が正解だな」




アシA 「名前、見つかって良かったですね」




水野  「まあ、途中色々あったけど、ありがとな」




アシA 「いえいえ。僕たち、水野さんの――いや、ジャー水野さんのアシスタントですから。当然のことをしたまでです」




水野  「そう言ってもらえるとうれしいよ。これからも頑張って行こうな」




アシAB「はい。よろしくお願いします」




アシA 「あ、ところで早速なんですけど、ジャー水野さん、おかわりいいですか?(茶碗を差し出しながら)」