昔むかし、シニアの夫妻がとある場所に住んでいました。※1

夫婦内の家事は分担されており,その日は

夫は事前に許可を得たエリアで燃料用の枝を収集に、妻は川に洗濯に行きました。

洗濯は原則として環境に影響を与える洗剤は使わず

必要な汚れに関しては米ぬかなどを天然由来のものを使います。※2

 

洗濯板で洗濯していると,川の上流から

大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。

 

桃の持ち主は分かりませんが

川の,下流には岩場もあり桃が破損する(川が汚れる)

おそれがあるため、川から引き上げました

すぐに、夫と二人で警察に遺失物として届けました。

近隣に問い合わせましたが

所有者は見つかりません

桃の状態と気温から冷蔵保存する必要があるが

警察では保存できないため

廃棄処分することとなりました。

食品を廃棄することは問題があります。

夫妻は商業利用しないことを条件に

警察の許可を得て、加熱処理をしたのち

食糧として,利用することになりました。

万が一、中に危険物等が混入している可能性もあるため

警察官立ち会いのもと桃を切ることになりました。

慎重にナイフを入れると途中で

自発的に,ばかーんと桃が割れ

中から元気な男の子が出てきました

 

すぐに医師が呼ばれ健康に問題がないことがわかりました。

警察は赤ちゃんの親を探しましたが見つからず

福祉施設に預けられました。

名前は、施設の人によって桃太郎と名付けられました。

その後も親の情報はありません。

桃太郎を発見した夫妻は子供がいないこともあり

桃太郎を養子にしたいと考えました

福祉施設の協力もあり、裁判所に

特別養子縁組のもうしたてをしました。

ほどなく要望は認められて夫婦の息子となりました。

 

桃太郎は力も強く,周りの子供より早く成長をしました。

 

ある日桃太郎は巷で迷惑行為や強盗を繰り返している

鬼と話し合いをすると言い出しました。

夫妻も悩みましたが桃太郎の意志は強く、これを認めました。

妻はキビ団子を作りました。このキビ団子は日本一のキビ団子よりもおいしいと村で評判です。※3

 

まだ未成年である桃太郎を一人で行かせるわけには

行きませんので、夫妻が、引率し鬼の、ところに向かいました。

途中。桃太郎の活動に賛同した 犬,猿、キジから参加の申し出がありました。

行動を共にするにあたり、意図や意義、考えられる

危険性など説明し、報酬や金銭的な利益がないことを確認しました。

参加のお礼としてキビ団子を渡すと

たいそう喜んでいました。

 

一行は鬼のところに行きましたが 話し合い交渉には応じてくれません。

もちろん許可なくアジトに入ることはできません。

鬼たちが 新たに民家を襲い強盗をするのを待ちました。

侵入と暴力行為や略奪行為を確認するためしばらく様子をみていましたが

タイミングを見計らい、一行は行動を起こしました。

犯罪と思われる場面を活動写真撮影機で記録し

現行犯で私人逮捕を行いました。

 

過度な暴力にならないよう配慮し逮捕しました。

そこで警察と弁護士を呼びました。

 

裁判所の判断により

盗んだ金品を持ち主に返還し

破損や致傷に対する賠償。

精神的苦痛に対する慰謝料を支払うこと。

足らない分に関しては労働奉仕で補填すること

条件に、鬼たちの罪は減刑される

司法取引がなされました。

 

村人たちはたいそう喜んび、桃太郎一行に

お礼として金品を渡そうとしましたが

桃太郎一行はこれを辞退し、旅費など最低限の

経費のみいただきました。

 

しかし,桃太郎がもたらしたものは

金品だけではなく

人々の間に,善意の心と協力する気持ちの

種を村人たちにもたらしました

 

鬼たちは もともと力は強く 戦争や盗賊が多い時代には

仕事もあり 村人たちにも頼られる存在でした。

しかし近頃ではめっきり平和になり 必要とされなくなりました。

鬼たちは 仕事がなく、貧しい生活をしていました。

その風貌や強さから 村人から恐れられるようになりました。

今回 鬼たちの力で 井戸を掘り 川を直し 山を開いて

 畑をつくることができました。

最初は罪人として扱われることもありましたが

次第に村人から感謝される存在となり 喜んで仕事をしました。

 

村は、農業,漁協,産業が、連携し活気ある村となりました。

経済の発展には、鬼たちがの働きも大きな力となりました。

鬼たちも今では立派な村の一員として楽しく暮らしています。

廃校寸前だった小学校も 鬼や犬や猿、キジも共にまなぶ場となっています。

農業や産業ができないわけではなく 教育を受ければできることも

分かりました。

逆に 子供たちも鬼のトレーニングを学んで強くなりました。

桃太郎家族も,村の人たちも、鬼たちも

犬や猿やキジたちも 幸せに暮らしました。

めでたしめでたし

 

    終わり

 

※1 個人情報の保護のため一部 一部実際とことなる修正しています。

※2 最近では川で洗濯をすれば洗う前より汚れてしまいます

  この話は かなり昔の話ですので、当地は 洗濯もすれば

  野菜も洗う、お米も研いでいました。

  日本では 糞尿を川に流すという習慣は 古墳時代になくなった

 ともきいています(場所によるんでしょうが)

  井戸水がきれいで 食べ物はそこから というところ

 川が汚いところは 比較的 平気に川に糞尿をながしていました。

 

 お話のように 川で洗濯をできるくらいきれいな水ですから

 下流の人が 野菜を洗うことも想定し きれいに使っていたことは間違いありません

 

※3 妻のつくったキビ団子は、日本キビ団子品評会で4年連続日本一に輝いている

吉備屋が発売している「晴れの国のキビ団子 プレミアム」よりも

美味しいと村人たちが評価したものです。

ちなみに全村人78名のうち50人が参加した節分祭で食べ比べイベントを行い

37名の方が妻のつくったキビ団子がおいしいと評価しました。