季節画像消化のための臨時増刊です。(^^)



 以下の画像には間違いがあります。
 間違いを探してください。



(1)




(2)




(3)





 お解りになったでしょうか。実は、三枚とも間違いなんかないんです。撮ったまま。ありのままです。
 でも、わたしの意識の中では違います。あーあ、間違いで「あってほしい」なあ。なんですよ。願望ですね。

 まず(1)。
 もっさもさの塊は全部クズです。グリーンモンスターの異名に恥じず、ありとあらゆるブッシュを覆い尽くします。下敷きになっている草木は気息奄々でしょうね。はびこりすぎると始末に負えなくなるから、ちゃんと刈り払ってほしい。こんな状態は間違いに思えるんです。でも、事実です。間違いではありません。

 次に(2)。
 これもさっきのクズと構図は同じです。いっぱい生えているタケですが、このあたりは竹林なんかじゃありません。スギの造林地にタケが入り込んで、乗っ取ってしまったんですね。管理が面倒臭いので、本来主役だったはずのスギを伐ってしまったのでしょう。利用価値のない放置竹林になってしまうのは間違いに思えるんですが……。でも、事実です。間違いではありません。

 最後に(3)。
 生垣と階段の画像ですから、どこにも間違いはありませんよね。じゃあ、次の画像を見てください。





 ね? これと比べれば、さっきの画像の『角度』が間違いだってことに気づきます。(3)は九十度回転していて不自然なんですよ。でも、回転によってわたしたちの視点の位置が変化します。階段にいて横を見る視線→生垣の上から階段を見下ろす視線へと。だから不自然さに気付かないんです。でも、どちらも事実です。間違いではありません。




 間違いというものには二種類あると思うんです。
 虚偽を真実だと思い込むこと。
 そして、真実を虚偽だと思い込むこと。

 我々は、自らが信じているほど真偽の区別ができません。
 ですから、真実を希求する熱意と同じくらい間違いを許容する度量も認めて欲しいと……思うのです。間違いだらけでおかしいと居丈高に糾弾する前にね。

 そう、私たち自身がどうしようもなく間違いだらけなんですから。




 間違い探しでは
  間違いの数を公表しておかない限り
   指摘される間違いの数が際限なく増える






Wrong by GRAHAM


《 ぽ ち 》
 ええやんかーと思われた方は、どうぞひとぽちお願いいたしまする。(^^)/


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