読書ノートの260回め。近況と読書状況をちびっと。

 相変わらずローペースの読書ですが、それなりにじみじみと読んでおります。やっぱり紙本の方が時間かかっちゃいますね。積読の山から何冊か引っ張り出したもののページ消化がとろっとろで。(^^;;
 一方で電子本の方は割とさくさく読み進められているので、読書ノートの方も少し多めにご紹介できるかもしれません。

◇ ◇ ◇

 読む方はローペースなんですが、書く方はギアを一段上げました。短編書き継ぎの形ではありますが『永遠の野原』をスタートし、ストックをせっせと作っていますし、ゾディのシリーズも来年の分までは一気に書くつもりです。『レンタル屋の天使』第五段もプロット作成中。そろそろ体が温まってきた感じです。
 てか、ぶっちゃけた話。記憶力減退が創作水準を割り込まないうちに、できる限り書いておきたいなと。(^^;;
# トシ取るってやーねー。はあ……。




(ダリア)



 読む方は、隙間に放り込めるものを中心に手当たり次第という感じで、分厚いものにも少しずつ手を出しています。途中下車せずに最後まで一気読みというのができないので、チーズをちびちび齧るみたいに読んでます。

 で。最近、本を読む時の着眼点が他の人たちとはちょっと違うかもなあと思うようになりました。登場人物に自身をシンクロさせるという点は変わらないと思うですが、いわゆるキメのセリフというか、修辞の濃さというか、そういうところにあまり目が行かないんです。要点を抽出して、その点同士がどう繋がってどう動くか、流れるか、ポイントではなくフローを見る……そんな読み方なんだなあと。
 ですから、シーンがとても鮮明で生き生きしている文章にはのめり込めるんですが、地や会話のセリフが必要以上に文学的だと逆に萎えてしまうんですよ。「いや、そこまで装飾的にする必要あるの?」……って。

 とことん、ジュンブンガクってのには縁がないんだなあと思ってしまいました。文学は言葉による表現のアートですから、何がいいか、美しいか、楽しいかと思うかはそれぞれでいいんじゃないかなあと思ったり。




(キク)



 久しぶりに短評を一つ。
 盛田隆二さんの『夜の果てまで』。年の差恋愛を年下の男性側から追った恋愛小説なんですが。500ページ超のボリュームがありながら主人公にちっとも感情移入できず、序盤で挫折しました。生臭い人生ゲームを織り込んでしまった恋愛譚は、やっぱ苦手です。

 さて、現時点での読書進行状況を。読みかけのはいっぱいあるんですが、読了したのはまだ少ないのでちょびっとだけです。

 似鳥鶏さんの『コミュ障探偵の地味すぎる事件簿』。電子本読了。大学に入ったばかりのコミュ障男が、なぜか探偵役として活躍してしまうという、似鳥さんらしい作品。よかったです。

 樋口有介さんの『風少女』。電子本読了。東京の大学に通っている前橋出身の男子大学生の推理物ですが、ちびっと時代感があるのとヤニ臭いなあと。(笑

 川上弘美さんの『蛇を踏む』。電子本読了。芥川賞受賞作を含む短編集ですね。のっけから、川上ワールド大爆発です。妄想系に近いので、好き嫌いがはっきり割れる作品でしょう。

 藤原伊織さんの『ダックスフントのワープ』。四編で構成された短編集。会話や心理描写が哲学的で難解。読後感のよろしくない作品ばかりなんですが、なぜか澱がしっかり残ります。まさに、鬼才ですね。

 戌井昭人さんの『まずいスープ』。三編で構成された短編集。現実に根ざした話のはずなんですが、どうにもきてれつで。まるで異世界譚みたいです。


 次回の読書ノートは、似鳥鶏さんの『コミュ障探偵の地味すぎる事件簿』です。





Forgiveness by Sweetmouth


《 ぽ ち 》
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