クヌギの大木。
当たり前ですが、変わり身の術は使えません。(笑
いつでもどこでも同じはずなんですが。光の強弱、背景の色、風の有無、時刻、アングル、遠近……いろいろな外的要因で印象がかなり変化します。そう、変わるのは印象だけ。大元の樹木が変化したわけではありません。
じゃあ、彼がいつでも変わらないということを示そう。そう考えて、同じように撮ろうとしてもうまく行きません。彼は変わらなくとも、外部の条件は刻一刻変化します。その変化が、彼の見てくれを大きく動かしてしまうのです。
同じことが人間にも言えるかもしれません。わたしたちが誰かの言動や行動から受け取る印象には、必ず外的要因のバイアスがかかるんです。
たとえば。立ち止まって静かに上空を見上げている一人の少女がいたとします。それが雑踏の中なのか、夕暮れの草原なのか、快晴の屋上なのか。わたしたちは少女のいる情景から一方的にストーリーを想像し、当てはめてしまうのです。彼女の本質とは関係なく、ね。
確たる意思を持たない樹木にすら様々なイメージを想起してしまう我々は、意思に基づいて行動を決める人間に対してはもっと想像力を逞しくします。
それによって、本人にすら理解し得ない本質を浮かび上がらせることもあれば、実存しない本質紛いを捏造してしまうこともあるのです。
でもね。物の見方、見え方は多様な方が楽しいです。しばしばそいつが本質から逸れていても……ね。(^_-)☆
人形(ひとがた)を解きて漂ふ沈丁花
Out Of My Mind by Little Image
《 ぽ ち 》
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