読書ノートの241回め。新型コロナ罹患もあって読書ペースを大幅に落としたので、それほど読了本が増えていません。しばらくはのんびりと読書ノートをアップしていこうと思います。




(ペチュニア)



 お盆をとうに過ぎているというのに、猛暑がなかなか治りませんね。猛暑だから仕事をしなくてもいいというルールがあれば嬉しいんですが、そういうわけでもなく。大汗をかきながら外仕事をこなすと、もう一日分のエネルギーを使い果たしてしまいます。

 涼しい室内に戻った途端に猛烈な眠気が。(^^;;

 新コロのダメージからは回復しているんですが、読むのも書くのもどうしようもなくローペースに落ちています。
 身体の疲労の中から脳だけを除外するってことはできないわけで。夏眠する生物同様、わたしも生命維持に必要な最小限の部分だけに出力を絞っています。
# 普段からナマケモノモードなんだけど、今は『石』モードだなや。(^^;;

◇ ◇ ◇

 八月下旬。台風襲撃の合間を縫って帰札し、母の納骨式を行い、遺品整理を少し進めてきました。納骨式は予定通りにさくさくと……だったのですが、めっちゃくちゃ厄介だったのは遺品整理。と言っても、整理するのは遺品ではなく遺作なんです。
 とにかくメモ魔だった母は、ありとあらゆる紙切れにいろいろなものを書き残していて、それをジャンルで整理していません。夕飯の献立を書いた横に短歌が書き残してあったりするので、一々内容をチェックしていかないと紙ゴミを整理できないんです。

 場所食いの『物体』はもともと少なかったので、そちらは妹が大方片づけてくれてたんですが、遺作はそうは行かず。大量に残っているアルバムのデジタル化と同時にしばらく作業する必要がありそうです。
 それでも。写真、文章とも今はデジタル化することで物理的な量をうんとこさ減らせます。従前ならば、部屋のもの丸ごと焼却処分だったはずのものをエッセンスとして残せる時代はありがたいなあとしみじみ思います。

 家の歴史は残らなくてもいいんですが、『その人』の生き様がなんらかの形で保存されていく仕組みがあるといいのになあと。公的なデジタルアーカイブがあれば、寄贈したい記録が山のようにあるんですけどね。

 凡庸な人生の記録を遺してなんになると冷笑される方もおられるでしょうし、その考え方を否定するつもりもありません。
 でも、私たちは遺すことで猿からヒトまで歩み続けてきました。親子一代限りの知恵や経験の伝承にとどまらず、遺されたものを編むことで『今』を創り上げてきたんです。その『今』がいいかどうかはともかく。少なくともわたしは、遺すことで少しでもましな未来を引き寄せて欲しいですし、未来のために遺すものには貴賤がないと思っています。

◇ ◇ ◇

 ちゅうことで。猛暑と帰省と新コロと加齢(笑)が相まって、創作欲が大幅減退(当社比)中。その分、アタマを使わなくてもできることになけなしのエネルギーを投入しています。
 ええ、猛暑で退場間近の緑ものの整理です。これまでなんとかかんとか生き残ってきたものも、この夏の猛暑には耐えきれなかったらしく、大規模改修の間の蟄居は耐え忍んだのに、あっさり昇天しちまったのがそこそこ。
# 特に多肉系。(^^;;

 涼しくなってから作業すればいいんですが、そこに創作再開を持っていきたいので、若干フライング気味ながら作業をしています。ああ……サウナ状態だー。(^^;;

◇ ◇ ◇

 宣伝をちょびっと。
 えとわの第28集、刊行中です。えとわシリーズ全般もぞろっと電子書籍化しておりますので、ブログトップページの作品一覧からえとわの目次に移動し、製品版サイトに飛んでいただければ。
 kindle Unlimitedを契約されている方は、全集タダでご覧いただけます。(^^)



 次集(第29集)は来年の上半期発行予定です。




(トレニア)



 現時点での読書進行状況を。読了分だけです。読書ペースが落ちているので、少しだけですが。

 伊坂幸太郎さんの『アイネクライネナハトムジーク』。電子本読了。短編集なんですがとても凝った構成になっていて、予想以上に良かったです。

 市川拓司さんの『ねえ、委員長』。短評で済ませようかずいぶん迷ったんですが……。ものすごく個性的とも凡庸とも言える、独特の筆致です。ただ、それよりももっと気になる問題点があって……好みは人によって大きく割れるでしょうね。

 篠原悠希さんの『座敷わらしとシェアハウス』『座敷わらしとシェアハウス ー冬来たりなばー』。電子本読了。両親不在の家で暮らす女子高生のもとになぜか座敷わらしが……という設定の現代ファンタジー。ラノベ感はありつつも、しっかり読めるおもしろい作品でした。

 長山新さんの『50%のユーレイ』。電子本読了。長山さんのデビュー作ですね。半幽霊というおもしろい設定のビルドアップものなんですが、ちょっと展開に華がないかなあ。設定や仕掛けはおもしろかったです。

 広瀬未衣さんの『時間屋』。電子本読了。時間操作系ながら地域色と恋模様をアクセントとして効かせたライト文芸。舞台は京都でとてもいい雰囲気なんですが、文章のブラッシュアップ不足が気になっちゃう。未消化感が強いです。


 次回の読書ノートは、伊坂幸太郎さんの『アイネクライネナハトムジーク』です。





Can't You See by Matthew And The Atlas


《 ぽ ち 》
 ええやんかーと思われた方は、どうぞひとぽちお願いいたしまする。(^^)/


にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ
にほんブログ村