早春の息吹が、小さな明かりを灯した。


(カレンデュラ 冬知らず)




淡い火の粉が広がり、冬の闇を照らす。


(セイヨウナノハナ)




明かりは徐々に炎と化し、地を温める。


(フクジュソウ)




炎は確かに燃え続け、雨を寄せ付けない。


(ヒメリュウキンカ)




時が至り、炎が地を離れようともがく。


(クロッカス)




行く春を隅々まで揺らし、炎が盛る。


(ノゲシ)




春を燃し尽くし、太陽の熱と化すまで。


(カンサイタンポポ)




 地を飾る草の黄色い花々を、早春から四月末まで並べてみました。
 これからの花の主役は、春花から初夏の花になっていきますね。最後までくすぶることなく燃えきって、来年また明かりを掲げてください。

 おひさま色の明るい花々に彩られた四月が。
 静かに過ぎ行こうとしています。




  何をかの花弁(はなびら)置いて卯月尽く





April by Anja Kotar


《 ぽ ち 》
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