季節ネタ消化のための臨時増刊です。(^^)






「古典的な幽霊が言うじゃん。うらめしやーって」
「ああ」

「あれって、裏飯屋ってことだと思ってたんだ。裏メニュー専門店」
「幽霊が飯食う必要あるのか?」

「ご飯食べなかったら腹減るじゃん」
「うーん……」

「でも、幽霊がご飯食べられる店って限られるでしょ? 実体化しないと箸もスプーンも持てないんだし」
「まあな」

「で、幽霊でも食べられる裏メニューがある飯屋を紹介してくれる」
「だからうらめしやーってか」

「うん!」
「日本語の初歩からやり直せ。バカモノ」






「日本の古典的な幽霊ってさ、群れないよね」
「そうかな」

「寄り合い大好きで単独行動がタブー視されがちな日本にあって、幽霊だけが群れないっていうのはどうもすっきりしない」
「いや、耳なし芳一とか、ぞろぞろ出てくる話もあるじゃん」

「むー」
「ただ、恨めしいを同じ方向に束ねるのは難しいんだろ。もうちょっと食いたかったのにとか、もうちょっと抱きたかったのにとか、欲望の向きがいろいろあるから」

「ふうん、だから恨めしいの対象が絞られている単独犯が主流ってことか」
「おいおい、幽霊を勝手に犯罪者にするなよ。恨めしいってことは被害者なんだから」



(^^;;




 ハシバミの雄花。うらめしそうなポーズでいっぱいぶらぶらしていますが、花粉を風に流すための格好なので別に恨めしくはないはずです。

 ただ。こやつらの花粉はアレルゲンになりうるんですよ。わたしのような花粉症持ちにはどうにも恨めしい存在です。(^^;;




  花粉飛ぶ杉の恨みは増量中





Very Noise by IGORRR


《 ぽ ち 》
 ええやんかーと思われた方は、どうぞひとぽちお願いいたしまする。(^^)/


にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ
にほんブログ村