今日からはもう俺たちだけではなくみんなのもの。
すべてはVoyageに込めてます。
すこし制作にあたっての想いなんかを話させてください。
10年を思い返してみても。
こんなにも取り掛かりたくない楽曲制作というのは正直初めてだった。
それはその後に発表される現実と向き合わなければいけないから。
活動休止ということが決まってからの楽曲制作だったから。
なかなかとりかかれなかったのが本音です。
未来のその先の未来のためとはいえ、決定してやっぱりまず自分の中で受け入れて消化ができていなかったのかもしれないと今は思います。
そんな中始めたVoyage制作。
活動休止前としては確実にラストシングルになるのはわかっていたので。
休止を迎えるにあたって自分は何を伝えたいのか。
そこを自問すれば不思議とどんな楽曲を残したいかは明確になりました。
オレはギターですが、
何より言葉で想いを伝えたい。
ということしかなかった。
と同時に肝心の言葉を残す真緒くんも同じ気持ちでいたから理想は阿吽の呼吸で合致。
Voyageはその理想を形にする作業でした。
とはいえただただballadeに乗せるのではなくSadieの核となる激しさも詰め込んで伝えたいのはありました。
真緒くんがサビから作ってそのメロディーと仮歌詞の時点でもう、
すべてはSadieに関わってくれたすべての方々のためにあったので。
そこからより言葉とメロディーが伝わりやすいアレンジを形にするのかが自分の魂。
イントロのトレモロとピアノの旋律。
壮大さがほしくてピアノをディレイで飛ばしたりシンフォニックエッセンスだったり。
テンションコード満載のサビはメロディーが映えるように。
すべては言葉がより心に浸入するために。
ライブで核となるような楽曲になるように理想を具体的に構築しました。
そして。
そのあとはメンバーみんなに色を入れてもらって、Sadieの曲と化してく作業。
デモは、たぶん景ちゃんならこんなドラミングやろうな。
亜季くんはこんなベースライン弾いてくるんやろうな。
つるちゃんはこんなテンションコードやろうな。
って思いながら弾いてみたけどやっぱりオレがやってるから。
そのデモを聴いてもらって本物が本物のアレンジをしてその楽曲は今のVoyageになった。
メンバーみんなも意図を理解してくれて本当に素敵な楽曲になりました。
そこに何より大切な言葉と息を真緒くんが吹きこんでくれて。
Voyageはできた。
この活動休止がどういう想いなのかすべてはこの楽曲に詰まってます。
この曲の終わりもいわゆる大サビの小節の終わりで終わってないんです。
キリのいい小節の終わりでなく次の小節に差し掛かるところのla la laで曲が終わってるのは、続きがあるという意味を込めてのあのハミ出した終わり方。
そんな意図もある。
本当に歌詞をみながら目で聴いてほしい作品ですVoyageは。
MVにもその想いがつまってます。
歌詞をみながら目で聴いてほしいという意図が。。
そしてMVの最後。
ひとりじゃなくてみんながいる。
そんな意味も伝わればいいな。
この曲は、
自分たちと、
10年1度でもサディに触れてくれたすべてのかたと、
なにより愛してくれたみんなへ贈る
感謝と絆とこれからの歌。
同じ“生きる”でも
“死ねないと分かってる弱さに救われた過去”
と、
“生きてきて 死ねなかった強さがある今”
この答えの意味がどうか届きますように。
届きますように。