星組『BIG FISH』 | 水色の風

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ミュージカル

『BIG FISH(ビッグ・フィッシュ)』

 

潤色・演出/稲葉 太地

主演 礼真琴

 

 

 
作品としては結構感動的で秀作であった。
外部で上演された作品を見ていないので比較はできないが、
稲葉先生らしい綺麗な世界観に仕上がっていて作品をより高めていた。

 

 

でも100%良しと私には言えない。作品は全然悪くなかったが、

それは私にとって必要不可欠な「宝塚でなければ」と言う第一前提があまり感じられなかったこと。

宝塚的に綺麗には作っていたが、なぜこれを宝塚でやる?なぜこの作品を今持ってきた?

作品は悪く無い珠玉の作品だと思うから、尚更そんな何かが引っかかってしまう。

 

外箱公演として短期間であり、DVDもライブ中継も出来ない作品を持って来たこと!

観ることがかなわないファンには残念極まりない。

作品はとても良かっただけに、なんかモヤモヤしたものを吹っ切る事ができなかった。

そんな作品を選ぶ事は星組プロデューサーとして営業面でも損失ではないか?

 

この数年星組はトップコンビとして外箱に出演していない事も、私には納得できる要素がない。

なぜトップコンビの二人に相応しい作品を持ってこない?

本公演でさえ二人に相応しい作品は少ないのだから、

なおのこと別箱でせめて二人が寄り添える作品を作って欲しかった。

 

別箱は必ず原作がある物とか、ミュージカルとかじゃ無いとダメなの?

オリジナリは作っちゃいけないの?作る自信がない訳?

 

礼真琴さんにとって歌えるミュージカルであればなんでも良いの?と思ってしまった。

トップコンビとして二人で造り上げる作品を用意せず、

既製ミュージカルを持って来る事はオリジナルの未知数より、

まだ勝算が得られるから興業的にはそれで満足?

 

星組プロデューサーは礼真琴さんの意向しか考えていないのかと疑ってしまう。

舞空瞳は一体星組にとって、礼真琴にとってどんな存在なのか?

 

せめて最後の外箱公演なら二人で公演して欲しかった。

 

最後の本公演に「ミー&マイガール」を持って来てくれても良かったと今更思う。

 

礼真琴さんのビルと舞空さんのサリーが観たかった。

けして博多座公演のビル「水美舞斗さん、暁千星さん」を否定する訳ではない。

本来は礼さんが休養にならなければ、二人のミーマイが観る事が出来たのだろうか。

 

私としてはトップコンビを尊重して欲しいだけなのだ。

礼真琴さんがトップになってからの星組の在り方になぜか観る度疑問が湧いてきて、

モヤモヤしてしまうのは私だけなのかな?

 

宝塚と言う特殊な世界でトップコンビを作る意味、コンビに相応しい作品を上演する意味を

もう一度よく考えて作品選びをして欲しい。

 

でなければあえてコンビを作る必要はないと思う。

コンビとして作品を作って行く事が出来ないのなら、

トップに合わせて作品に相応しいヒロインを持って来たら良いだろう。