月イチシネマ歌舞伎
月イチ・シネマ歌舞伎
『三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち』
配役
- 大黒屋光太夫:松本 幸四郎
- 庄蔵/エカテリーナ:市川 猿之助
- 新蔵:片岡 愛之助
- キリル・ラックスマン/アダム・ラックスマン:八嶋 智人
- マリアンナ:坂東 新悟
- 藤助:大谷 廣太郎
- 与惣松:中村 種之助
- 磯吉:市川 染五郎
- 勘太郎:市川 弘太郎
- 藤蔵:中村 鶴松
- 幾八:片岡 松之助
- アレクサンドル・ベズボロトコ:市川 寿猿
- 清七/ヴィクトーリャ:澤村 宗之助
- 次郎兵衛:松本 錦吾
- 小市:市川 男女蔵
- アグリッピーナ:市川 高麗蔵
- ソフィア・イワーノヴナ:坂東 竹三郎
- 九右衛門:坂東 彌十郎
- 三五郎/ポチョムキン:松本 白鸚
- 語り:尾上 松也
2,021年度のシネマ歌舞伎ムビチケカードを購入していていたが、コロナの影響で映画館が閉鎖になりやっと再開しても中々足を運ぶ事が出来なかった。
月イチ歌舞伎のため演目は1ヶ月ごとに変ってしまい上演は2週間ほどと短いため、観たい作品と時間が中々折り合わず再開後やっと観る事が出来た。
早く観ないとムビチケが無駄になってしまうため観られる作品があって良かったと胸をなで下ろす。
メンバーは超豪華な役者陣
生舞台を観られなかった事が残念だったが、シネマ歌舞伎としてお目にかかれて嬉しかった。
江戸時代後期。大黒屋の息子光太夫は、商船神昌丸の船頭(ふながしら)として伊勢を出帆。
江戸に向かう途中で激しい嵐に見舞われて帆は折れ、大海原を漂流、流れ着いた先はロシア領のアリューシャン列島アムチトカ島。
江戸に向かう途中で激しい嵐に見舞われて帆は折れ、大海原を漂流、流れ着いた先はロシア領のアリューシャン列島アムチトカ島。
そこから日本への帰国の嘆願のためサンクトペテルブルグまで長い旅をして女帝エカテリーナに謁見し、ようやく帰国を許され日本へ着いたときは神昌丸の17人の乗組員たちは3人になっていた。
祖国に帰りたいのに帰る事が出来なかった仲間の悲哀が胸を打つ。
幸四郎さんの声が私は大好きだ。あのちょっとハスキーな独特の声がなんとも色気を感じる。
その声で台詞を言い演じる幸四郎さんの汗だくな姿にも胸キュン
猿之助さんのエカテリーナもさすがの貫禄だった。
この舞台には親子三代が揃い踏みしている。
白鸚さん、幸四郎さん、染五郎さん
染五郎さんが重要な役どころで幸四郎さんと日本へ最後に帰国する人物を演じている。
素敵な役者さんになった。なんか母心のように感無量
そしてここでも宝塚のOG「あずみれいかさんと麻乃佳世さん」が洋物の所作のお手伝いで関わっていた。
歌舞伎の舞台装置や衣装は豪華で半端ない。宝塚も顔負けの素晴らしさ!
ロシアの大地を駆け抜ける犬ぞりの犬たち(着ぐるみ?)のクオリティが半端なく最高!
こう言う小道具?が歌舞伎はいつも真っ向勝負をかけ、観る醍醐味にもなっている。
観客を魅了する見事な趣向にいつも感嘆する。