6年ほど前、無印良品のビーズクッション(体にフィットするソファ)を購入しました。
店舗の新規オープン特価で、半額ぐらいだったと思います。
このビーズクッションは、肌触りも良く、体が包み込まれるような感覚なので、愛用していました。
ところが、先日、うちの犬がビーズクッションに粗相をしてしまったのです。
ビーズの部分はそれほど濡れていませんでしたが、私はビーズクッションを庭に持っていって、ガーデン用のシャワーで洗い流しました。
ずっと洗っていなかったので、ついでに綺麗に水洗いしようと思ったのです。
その時に初めて気づいたのですが、このビーズと呼ばれる充填材は、思っていたよりも小さくて、まるで粉のような素材でした。
そのせいで、ビーズが大量の水を吸収してしまいました。
クッションを持ち上げたら、滝のように水が流れ落ちます。
そこで、庭の物干し竿に乗せることにしましたが、めちゃくちゃ重い。
物干し竿に乗せた後も、ずっと止まることなく、水が流れ落ち続けます。
これはまずいと思い、ネットでビーズクッションの洗濯について調べてみました。
というのも、これだけ水分を含んでしまったら、乾かすことが難しいと思ったからです。
すると、そこには衝撃の事実が。
無印のビーズクッションは、水洗い厳禁でした……。
無印良品によると、ビーズクッションの洗濯は乾燥が難しいため、ほとんどのケースでカビが発生するそうです。
実際、ビーズクッションを洗った人たちは、いつまでたっても乾かず、生乾き臭がするようになり、ついには処分せざるを得なくなったと。
捨てる時も、大きすぎて粗大ゴミ扱いになったとか、ビーズを小分けにしようとして周囲に散乱したとか、悲惨な話もありました。
私はビーズクッションを愛用していたため、捨てるのはもったいないし、かといって、カビが発生したら使えないし、途方に暮れました。
そこで、ビーズクッションを乾かす方法をなんとか見つけようと、ネットで体験談を探しました。
すると、コインランドリーで乾燥に成功したという事例を発見しました。
でも、コインランドリーは、さすがにリスクがあります。
もし布が破れてビーズが散乱したら、間違いなく乾燥機は故障し、数十万円の損害賠償になるでしょう。
ビーズといっても粉のように小さな素材なので、散乱したら、機械は故障すると思います。
コインランドリーを使った人は、ビーズが出てこないようにカバーを二重にしたそうですが、うちはカバーがひとつしかないので無理です。
それに、ビーズクッションが入る大型乾燥機のあるコインランドリーを探さなければならず、かなり大変そうです。
なんとか自宅でできる方法はないかと、さらに調査を進めました。
すると、布団乾燥機でビーズクッションの乾燥に成功したという事例を見つけました。
うちには布団乾燥機があって、それもプラズマクラスターが発生する布団乾燥機なので、カビ予防にもなりそうです。
これは試してみる価値があると思い、布団乾燥機を物干し竿の横に持っていって、ホースを伸ばしてみました。
でも、ホースが届きません。
しかたがないので、イスの上に布団乾燥機を乗せましたが、それでも届きません。
そこで、イスの上に、別のイスを乗せて、さらにその上に布団乾燥機を乗せました。
今度はなんとか、ホースがビーズクッションに届きました。
ホースをビーズクッションにめり込ませて、布団乾燥機を作動させました。
でも、あまりにもビーズが水分を含んでいるので、本当にこれで乾燥するのだろうかと不安になります。
今は梅雨で、湿度も高く、水分が蒸発しません。
なんとか乾燥させたいと思い、ビーズクッションの位置をいろいろ変えながら、試行錯誤してしました。
その時、私の腕が布団乾燥機に当たったのか、ガシャーンと音を立てて、布団乾燥機がイスから落ちてしまったのです。
落ちたというより、崩れたといった方がいいでしょう。
あぁ、希望の布団乾燥機が……。
スイッチを入れ直したら、なんとか動き始めました。
でも、なぜか大きな異音が。
衝撃のせいで、風を送るファンがどこかに接触して、異音が発生しているようです。
その時、急に雨が降り始めました。
水を大量に含んだビーズクッションを物干し竿から降ろして、玄関まで運びました。
超重いです。
そして、玄関で布団乾燥機を作動させましたが、玄関に爆音が鳴り響きます……。
あぁ、ビーズクッションを洗うべきではなかった。
無知というのは、本当に怖いです……。
その後、爆音を我慢しながら、丸二日間、布団乾燥機でビーズクッションを乾かし続けました。
日中は、30分ごとにビーズクッションの位置を変えて、いろんな場所に温風が当たるようにしました。
途中から扇風機も動員して、別の方向から強風を当てて、乾かすようにしました。
その結果、なんとか、ビーズクッションの乾燥に成功したのです。
布団乾燥機は、分解して、ファンの部分を修理しました。
防水の布団カバーを買って、ビーズクッションを覆いました。
これで二度と、こんな苦労はしなくて済みます。
ということで、ペットと一緒にビーズクッションを使っている方は、防水の布団カバーを活用してみてください。
決して、ビーズクッションは洗わないようにしましょう。