中国共産党の中にあって、そのインテリぶりに西側からも評価が高かった周恩来首相の裏の顔を描いた大紀元の動画を拝見しました。中共政府に批判的な大紀元ですが、そもそも中共の行為は批判されることに事欠かないのも現実なのでソースの信憑性は見る人で判断してください。

 私個人は、あの毛沢東時代をうまく立ち回った政治家という程度の印象です。というのも毛沢東は科学的根拠が乏しい大躍進計画で自国に甚大な被害を与え、これを立て直した劉少奇や鄧小平が人民から評価されることを嫌い排除しており、文化大革命で糾弾された劉少奇の最後は悲惨なものでした。

 この動画では、周恩来の能力の高さ(評価できない能力)があったからこそ毛沢東が決断することが出来たというもの。見方によれば周恩来によって毛沢東が神輿として担がれているとも受けとれます。
 成果を出せるような出来る人間を最終的に排除する毛沢東にとって周恩来もまた、立ち居振る舞いによっては排除される対象とも思っていましたが、劉少奇や鄧小平とは質の違う能力が周恩来だったのでしょうか。毛沢東がノーと言えないまで根回しができる人物だったのでしょう。

 ただ、思想的には根っからの共産主義者のようで、その点、毛沢東が理想とするイメージと現実を扱う周恩来は同じ方向を向いていたともいえるのでしょう。
 そう思うと現在の習近平国家主席と李克強首相は互いに牽制していることが伺えます。

参照:中国国民から尊敬された歴史的首相・周恩来 その戦慄の共産主義的正体