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まちがいだらけのブラックバス害魚論

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最近の投稿では、霞ヶ浦水系の記事が続きますが、今日も霞ヶ浦水系の内容です。

 

前々回の記事では、バサクラ2023での解説の鬼形さんの意見に違和感を感じるということを書きましたが、それについて、もう少し触れたいと思います。

 

鬼形さんは、農薬などの影響もあると思う、としながらも、キャットフィッシュやシーバスによって、生存競争が起こり、それにバスが負けてしまっているのではないか?との見解がありました。

 

みなさんがどう思うか?は分かりませんが、私の意見は違います。

 

私は、農薬などの生息環境の問題や、他のフィッシュイーターとの競合など、複合要因だという意見があるのは承知していますが、

 

そういった複合要因ではなく、まず、ベースとして、環境要因があり、それによって、特定の種が減少したり、また逆に特定の種が増加したり、といったことが起こると考えています。

 

つまり、環境要因がすべて、ということを言いたいのです。

 

霞ヶ浦水系を例にとれば、バスやギルや在来種などが、農薬やその他(開発など)、環境要因によって、生きていけなくなり、個体数を減らした。

 

最近、思うのが、キャットフィッシュのウィキペディアを見ていて、キャットフィッシュは、他の生き物の死骸までも食べる、ということです。

 

前回の記事で、2021年のバサクラ、KING OF KINGSで、試合中に吉田秀雄選手が、瀕死の小バスを発見したことに触れましたが、

 

環境要因によって、生き物の死骸が増えた。それも1つの環境変化であり、それによって、そういった死骸までも餌にするような種が、個体数を増やした。

 

先日、野池に釣行したのですが、そこで、とある光景を目にしました。

 

水面に、30cm近いような大型のヘラブナが死んで浮いていました。そして、よく見ると、その死んだヘラブナをカメがつついていたのです。1匹ではなく、2~3匹いたと思います。

 

カメの個体数を調べたことはないので、分からないのですが、あまり、減っているという感じはしません。むしろ、最近、増えているのではないか、と思うこともあります。

 

バスが極端に釣れなくなっている、=(イコール)バスの個体数が減っている。その他の魚(ギルや在来種など)も減っている、ということは、水中では、それらの生き物の死骸が増えているのでは?と推測できます。

 

そうだとすれば、キャットフィッシュやカメなど、死骸をも摂食するような生き物が増えることは当然のことと言えます。

 

何度も繰り返してしまうことになりますが、すべてのベースは「環境要因」なのです。

 

ウィキペディアによると、キャットフィッシュが霞ヶ浦水系に入ったのは1980年代とあります。もし、生存競争で、バスよりもキャットフィッシュの方が強いのなら、もっと早くに形勢逆転が起こっていたはずです。

 

長い時間をかけて、生き物たちの生息環境が変化し、その中で、在来種が繁栄していた時期もあれば、バスやギルが繁栄していた時期もあれば、今のように、キャットフィッシュが個体数を増やしている時期もあるわけです。

 

逆に言えば、1980年代のキャットフィッシュが入った頃の環境のまま、全く環境が変化しないとすれば(現実にはありえないですが)、キャットフィッシュは、個体数が少ないままだったと思います。

 

シーバスだって、昔は今ほど個体数は居なかったわけですから、環境が変わり、シーバスの生息にも適する環境に変化してきたのでしょう。

 

そして、そのような、死骸をエサにするような種が増加しているということは、それだけ生き物の生息環境が危機的な状況にあるということです。

 

そして、それらの原因が、人間による開発や農薬にあるのですから、これはもはや科学の問題というより、政治の問題です。

 

話が違う方向に行きそうなので、今日はこのへんにします。

 

みなさんも、ご意見などありましたら、コメント欄でお知らせください。

 

それでは、失礼いたします。

こんにちは。

前回は、バサーオールスタークラシック2023のネタでしたが、今回もバサクラネタです。

 

ちょっと古いですが、2021年に行われた、バサーオールスタークラシック「KING OF KINGS」の中での1コマです。

 

霞ヶ浦水系のネタで、気になっていたので取り上げます。

 

試合中、出場選手の1人、吉田秀雄さんが、とある光景に出くわします。

 

▼▼ 7:40:54~再生します ▼▼

 

どうでしょうか。

小バスが瀕死の状態です。

 

なんてことない、普通の人ならさほど気にも留めない出来事かもしれませんが、私は非常に気になりました。

 

吉田選手の言葉から、おそらく、10~20cm台、30cmに満たないようなサイズだと思いますが、逆にそれが非常に危機感をあおります。

 

デカバスで、もはや寿命が近いようなバスが表層を弱々しく泳いでいるならまだ分かりますが、人間で言うなら、小学生とか中学生でしょうか。元気一杯、泳ぎ回るくらいの小バスがこの状態とは。

 

たまたま、吉田選手がこの1匹を見付けただけで、この水系では、他にも同様の状態になっている魚が居る可能性は低くないと思います。

 

吉田選手の言葉から察するに、何か他のフィッシュイーターに襲われたというよりも、水質そのものに問題があるような感じです。

 

いろんな人が言われている、農薬の影響だったら、この状態はぴったり当てはまると思います。

 

バスでこの状態ですから、日本古来の在来魚などはもっと大きく影響を受けている可能性もあります。

 

霞水系のバスが激減している問題の一端を見たような気がしました。

 

ここでは、これ以上、追及のしようがないですが、日本の内水面、淡水の生き物は非常に大きな、危機的な状況にさらされていることを、釣り人だけでなく、広く一般の人たちにも知ってもらいたいです。

今年も開催されました、バサーオールスタークラシック2023!

 

今年も非常に楽しかったです。たくさん釣れた訳ではなかったですが、釣れないなら釣れないで1匹の価値が高く、試合展開も最後までドキドキする展開でした。

 

また来年も楽しみです!!!

 

今年もYouTubeでのライブ配信がありましたが、その中で、解説の鬼形さんが、ここまで霞ヶ浦が厳しくなった原因について言及する場面がありました。

 

▼▼ 9:41:04~再生します ▼▼

 

鬼形さんの発言をまとめると、、、

よく言われている農薬問題なども無関係ではないと思うとしながらも、シーバスやキャットフィッシュなどの他のフィッシュイーターとのエサ(場)の取り合い、すなわち、生存競争に負けてしまった。

そして、それが個体数が減少しているのか、そうではなくて(個体数の減少ではなく)、ただ単に釣れないだけなのか、は分からない、としています。

 

私は正直、この発言を聞いて、100%納得は出来ませんでした。

なぜなら、近年、バスが釣れなくなったのは、霞ヶ浦だけではないからです。

日本全国、一様にバスは釣れなくなってます。

シーバスやキャットフィッシュなど居ないフィールドでも厳しくなっている。これが、シーバスやキャットフィッシュが生息するフィールドのみで厳しくなっているのなら、それらの魚との生存競争に負けたという理屈は納得できるのですが、そうではありません。

 

なので、やはり、問題は環境にあると思います。

私たち人間の開発による環境変化、そして、農薬問題。

農薬問題は、高齢化により、農地や土地の雑草などの管理が難しくなった人が多くなり、除草剤を使う人が増えたことも原因なのではないかと私は睨んでいます。

そうなるともう原因は、少子高齢化という、社会問題であり、政治問題でもあります。

 

それに、そもそも、キャットフィッシュはウィキペディアを見てみると、1980年代にはすでに霞水系に入り、2000年頃から個体数が急増、となっています。

そんなに前に霞ヶ浦に入ったのなら、もし生存競争が原因だとしたら、もっと前に現在の状況になっていたのでは?と私は思います。

 

やはり、開発や農薬により、徐々に環境は変化し、バスよりも、キャットフィッシュやシーバスなどに適した環境に変化してきたのだと思います。

 

そして、バスの個体数は減り、キャットフィッシュやシーバスの個体数が増えた。

 

そもそも、シーバスも霞ヶ浦には今ほど個体数は多くなかったのでは?と思います。やはり、環境変化により、生息域が変化してきたのだと思います。

 

結局、私はこのブログでも一貫して発信してきていますが、こうした生態系の問題は、結局、環境要因なのです。

 

キャットフィッシュやシーバスとの生存競争に負けたからバスが釣れなくなったのではなく、環境が変化して、バスが減少しキャットフィッシュやシーバスが増えたからバスは釣れなくなった。

 

有名な生物学者、チャールズ・ダーウィンの言葉にもあります、

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~
生き残る種とは、
最も強いものではない。
最も知的なものでもない。
それは、
変化に最もよく適応したものである。
~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

極論かもしれませんが、

 

戦争で血みどろの戦いが行われたとしても、人類は絶滅しないが、地球の平均気温が10℃でも上がれば、人類は絶滅する。

 

最悪、男と女が1人ずつでも残っていれば、そこに生存できる環境さえあれば、また人口は増加し、復活する、と思います。

 

これは、魚の世界でも同じで、生息環境さえそこにあれば、産卵によって、個体数は増加、維持できるはずです。

 

その生存にとって必要不可欠な「環境」が今、危ぶまれています。

自然環境は、常に、徐々に変化しています。

 

この「環境」の未来を左右するのは、人間しかいないと思っています。

ブラックバスが生態系に悪影響を与える、つまり、ブラックバスの食害により在来魚が減ったと主張する人たちに対しては、この質問を投げかけてみてください。


「じゃあ、昔、あれほどたくさん居たライギョはなぜ減ったの?」
 

私(1974年生まれ)が中学生の頃、今から30年ぐらい前は、それこそ近所の河川や用水路などにライギョがたくさん居ました。
それが今ではその個体数は激減し、ライギョを釣ることは非常に難しくなりました。
ライギョの個体数が激減したことは、明白な事実なのです。
これは、誰も異論を唱えることは出来ません。

ライギョは、外来種であり、食物連鎖のピラミッドでは、ブラックバスと同レベルに位置する肉食魚です。

そして、おそらく、前述の質問にはほとんどの人が答えられないと思います。
というか、そこまでこの外来種問題を深く考えている人は少ないと思います。
思考の浅い人ほど、在来種が減った原因を外来種のせいだと考えてしまいます。

「王様」の愛称で知られる村田基さんは、霞ヶ浦のライギョが激減したのは、農薬を散布したことが原因だと言っています。
私は、ライギョ激減の原因は、自然環境破壊による生息環境の悪化であることは確かだと思いますが、その具体的な原因はいまいちよく分かりません。
ただ、村田基さんはとんでもなくレベルの高い釣り人(=自然観察者)で、この人から間違った発言を聞いたことがないので、農薬散布が原因である可能性は高いと思います。

そして、今でもライギョ釣りを愛好する釣り人(ライギョマン)は少数存在しますが、彼らが言うのは、「ライギョが多い場所は在来魚も豊富」だということです。
そこには、ブラックバスも存在している場所もあります。
つまり、昔のままの自然環境が今でも残っている水域には、ライギョも在来魚もブラックバスも豊富に生息しているということです。
人間による開発や農薬による自然環境破壊による生息環境の悪化により、ライギョも在来魚もその個体数を減らしているという事実が分かります。
ブラックバスより、ライギョや在来魚の方が、環境の変化に対する適応能力が低かったということも分かります。
自然環境破壊による生息環境の悪化がなければ、ライギョも在来魚も減ることはなかったのです。

まとめると、自然環境破壊により生息環境が悪化し、在来魚と共にライギョも激減してしまった。その根拠は、今でも豊かな自然環境が残る一部の水域では、ライギョも在来魚も豊富に生息しているという事実になります。

私は中学生の頃、よくライギョ釣りをしていたので、ライギョの個体数が激減したという事実を目の当たりにしています。
外来種問題を考える上で、このライギョの個体数が激減したという事実は非常にキーポイントになると私は考えています。

つまり、ブラックバスやブルーギルなどの外来種の食害によって在来種が減ったのではなく、人間による開発や農薬による自然環境破壊によって生息環境が悪化したことにより、在来種は減ったのです。

そもそも密放流なんてしたところで、その湖(水域)がその種を受け入れる器(自然環境)がなければ、そこに定着もしなければ繁殖もしません。

 

密放流などしたところで、その労力が無駄になってしまう場合が多いのです。

 

逆に現在の様な、インフラが整備された状況においては、水系同士が、水路など、水でつながっている状況の為、水路を伝って、生き物は容易に移動します。

 

また、台風が起これば、洪水が起こり、生き物は、簡単に、一気に、一晩にして、大移動します。

 

これらが、外来種などが日本全国に拡がった真実です。

 

ブルーギルなど、釣り人に全く人気のない魚種が日本全国に拡がっている事実が一番の証明です。

 

密放流ではなく、自然拡散です。

 

また、外来生物法施行以前は、ペットショップで普通に、ブラックバスやブルーギルを始め、様々な外来種が売られていました。

 

それらが、日本全国に流通したこと、そして、飼いきれなくなった個体が放されるなども、外来種が拡がった大きな原因です。

 

 

では、そもそも日本に元々いなかった魚種、つまり外来種がなぜ日本に存在するのか!?

 

もちろん、島国である日本には、人の手がなければ入ってくるはずはありません。

 

空を飛んでくる訳はありませんし、淡水魚が海を泳いでくることも絶対にあり得ません。

 

それは、

 

・食用

・釣りの対象魚として

・観賞(ペット)用

・試験的(研究用)

 

などの目的です。

 

すべてが我々、人間の欲望(都合)によって、日本に移入された訳です。

 

また、人間の意図しない形での流入もあります。

 

・船舶、航空などへの混入

・輸入、輸出などの貿易時における貨物への混入

 

また、気候変動などによって、飛翔する生き物(ハチやチョウなど)の、分布域の拡大・変動もあるかもしれません。

 

そうなると、もはや、流入を防ぐのは至難の業です。

 

もちろん、海外から移入してきた外来の生き物自体に全く罪はありません。

 

すべての生き物は、食べる・食べられるという、食物連鎖という自然界の掟(法則)の中に生きていて、それが、この世界の現実です。

 

そして、人間がこれらの外来種を海外から移入するのも、人類の歴史上、必然であり、避けられなかったことです。つまり、人間とは、そういう生き物であり、それを否定することは、人間の存在自体を否定するものです。

 

外来種=悪であるという理論は、この地球が誕生し、古来からの自然分布のまま、全く移動がされない状態が善ということでしょうか?

 

そんな状態は全くの理想論であり、現実とは完全に乖離した考え方です。

 

そして、現在、問題とされている、外来種が在来種を脅かす、つまり、生態系を脅かすなどという、人間が勝手に思い描いたストーリーなど、全くの絵空事であると、現実が証明してくれています。

 

現在の状態が、壮大な実験結果です。

 

つまり、外来種=悪などという、現場を全く見ていない人たち、物事を深く考えずに鵜呑みにする人たち、商業主義のマスコミなどのメディアにだまされ続ける人たちによって、創り上げられた妄想に過ぎないのです。

 

我々、現場の観察者である釣り人以外の人たちには、なかなか理解されずづらい現実ではあるのかもしれませんが、生態学や生物学は奥が深く、現在でも解明されていない事実が多くあります。

 

増えすぎれば減る、食物連鎖のピラミッドの通り、適正値に落ち着く、など、現在では解明されていない、自然の摂理としか言えない現実がそこにはあります。

 

上位捕食者は下位の生き物を喰い尽くさない。そんな結果(現実)だけがそこにあります。

 

上位捕食者が下位の生き物を喰い尽くすのであれば、すべての湖が、上位捕食者のみになってしまいます。

 

科学は、現場で起こっていることがすべてです。机上の空論など、単なる妄想であり、全く価値を持ちません。

 

密放流もブラックバス害魚論も、すべてが単なる妄想に過ぎません。