ヨークシャーの旗

 

 

 

【地図の確認:ヨークシャー】

 

 

 

カウンティ・ダラムの南に、

 

ヨークシャー

 

・・・があります。

 

 

Yorkshire(from1851年)

 

 

ヨークシャーというのは、

イングランドの中で最大の

面積を持つ地域で。

 

その大きさゆえに、

時代によって分割区域が

いろいろ変わっているそうです。

 

 

「ヨークシャー」と聞くと、

私はいつも。

 

ヨークの白薔薇。

 

薔薇戦争。

 

・・・のことが真っ先に

浮かんでくるのですが。

 

そういった貴族の

有名な歴史だけではなく。

 

もっとマニアックな、

ヨークそのものの歴史も

知りたいですニコニコ

 

 

けれどもそれをやると、

脱線してしまいますので。

 

今は、グッとこらえて

サラッとだけにしますおやすみ

 

 

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そのヨークシャーの中の、

 

ノース・ヨークシャー

 

 

North Yorkshire

 

 

この地域に、

 

スカボロー

Scarborough

 

ウィットビー

Whitby

 

ゴースランド

 

・・・があります。

 

 

※画像はこちらからお借りしました※

 

 

 

スカボローについては、

以前少し触れましたが。

 

 

 

 

そこから割と近くて、

同じように北海に面した

港町のウィットビー。

 

そこで見つかったのが、

この旋律でした。

 

 

A.L.Lloyd 『Scarborough Fair』 (1956)

 

 

西暦656年。

 

ノーサンブリアの

キリスト教徒王であるオズウィが、

 

デイラ王家の王女である

ヒルダのもとで、

 

この地に修道院を

設立しました。

 

初代修道院長は、

聖ヒルダでした。

 

それが、

ここにウィットビーの町が

始まったとされる

最古の記録となるそうです。

 

 

その頃は、

ウィットビーではなくて、

 

「Streanæshalc」

 

「Streneshalc」

 

Streoneshalch

 

Streoneshalh

 

 「Streunes-Alae」

 

・・・などと

呼ばれていたそうです。

 

 

「Streoneshalh」とは、

 

「Fort Bay」(湾の砦)

 

もしくは、

 

「Tower Bay」(湾の塔)

 

・・・を意味するのだろうと

考えられているそうです。

 

 

この修道院もまた

ケルト系だったようで、

 

修道士と修道女の両方がいる、

二重修道院でした。

 

ノーサンブリアの

偉大な詩人である

 

ケイドモン(Cædmon)」

 

・・・も、

ここに住んでいたそうです。

 

 

そして664年には

その修道院で、

 

ウィットビー教会会議

Synod of Whitby

 

・・・が開かれて、

ローマ系のキリスト教に

変わっていったようです。

 

 

そして。

 

867年から870年にかけての

ヴァイキング(デーン人)の

襲撃によって、

 

この修道院は

破壊されてしまいましたぐすん

 

 

その後。

 

200年以上ここは

荒廃したままでしたが。

 

「Prestebi」という名前の地域が、

 1086年のドゥームズデイ・ブック

記録されていることから、

 

その頃にはここで、

何らかの形で信仰生活が

復活した可能性がある。

 

・・・と考えられているようです。

 

 

「Prestebi」という名前は、

 

古ノルド語の býr (村) と 

presta (司祭の) に由来していて。

 

「司祭の村(住居)」

 

・・・という意味だそうです。

 

 

その名前は12世紀には、

 

古ノルド語の hvítr (白) と 

býr (村) に由来する 「Hwitebi」

 または、「Witebi」。

 

13世紀には 「Whitebi」

 

14世紀には 「Qwiteby」

 

・・・ と記録されているそうです。

 

 

「白い村(集落)」

 

・・・という意味ですね。

 

 

・・・ということは。

 

 

ここでいうところの

「白」というのは、

 

「清廉な」とか、

「清い」とかの

 

・・・メタファーで。

 

司祭とか修道士という

「聖職者」を表していそうなので。

 

 

つまりは。

 

ノーサンバーランドの。

 

「Whittingam」の

その名前の意味である、

 

「Hwita(白)の人々の集会場」

 

・・・もまた、

 

「修道士たちの集会場」

 

・・・と考えることが

出来るのかもしれませんにっこり

 

 

現在も。

 

ウィットビーの町の東にある、

北海を見下ろせる崖の上には

 

「ウィットビー修道院」

Whitby Abbey

 

・・・の、遺跡があります。

 

 

最初の修道院は

ヴァイキングに破壊されて

しまっていますので、

 

今、残っている修道院は、

1220年代に大規模に

再建されたものです。

 

 

その二代目もまた

1540年の修道院解散の時に、

 

ヘンリー8世によって

破壊されてしまったため。

 

今は遺跡しか

残っていませんぐすん

 

 

ヘンリー8世って。

 

ロクなことしませんよねぼけー

 

 

でも。

 

崖の上の岬に建つ

この遺跡は。

 

今でも船乗りたちの目印と

なり続けているのだそうです。

 

 

ウィットビー修道院の遺跡

 

 

 

ウィットビーの港は、

中世にはもうあったそうで。

 

そこはあのキャプテン・クック

航海術を学んだところであり。

 

南の海を探検した

最初の船である

 

エンデバー号

造船された場所でも

あるそうです。

 

 

ウィットビーの港

(画像はこちらからお借りしました)

 

 

 

あとは。

 

アイルランド人作家の

ブラム・ストーカーも。

 

ウィットビーに住んでいたことが

あったそうで。

 

 

ブラム・ストーカー

 

 

あの有名な

吸血鬼ドラキュラ』の物語は。

 

1897年に、

この町で生まれたそうです。

 

 

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ゴースランド村では。

 

セシル・シャープが

こんな旋律を見つけていました。

 

 

Chris and the Clones 『Scarborough Fair』(2020)

 

 

フランク・キッドソンは、

この村で明るい感じの

旋律も見つけていました。

 

 

スカボローやウィットビーを

含む高地地帯は、

 

ノース・ヨーク・ムーアズ

 

・・・というそうなのですが、

 

そこには国立公園があって、

 

ゴースランド村も、

その中にあります。

 

 

「ゴースランド」

 

・・・という名前はおそらく、

 

「Good Land(良い土地)」

 

・・・の転訛か、

 

もしくは、

 

「Goda's land(ゴーダさんの土地)」

 

・・・に由来すると

考えられているそうです。

 

「Goda」というのは、

古英語の人名なのだそう。

 

 

そして現在この周辺の土地の

多くは。

 

ランカスター公領

Duchy of Lancaster

 

・・・となっているようです。

 

 

ランカスターなんて聞くと、

また薔薇戦争が浮かんできて。

 

歴史の話かと

思ってしまいますがニコニコ

 

現在でも健在なのですよね。

 

イギリスでは。

 

貴族が。

 

 

ヨークシャーには、

 

ロング・ソード・ダンス

 

・・・という伝統ダンスが

伝わっているのだそうで。

 

そのダンスを踊る、

 

Goathland Plough Stots

 

・・・というチームは、

この村を拠点として

いるそうです。

 

 

ノーサンバーランドや

カウンティ・ダラムに伝わる、

 

ラッパー・ソード・ダンス

 

・・・というダンスも

ありましたし。

 

剣を使うダンスって。

 

あの「モレスカ」と

関係あったりするのでしょうか?

 

 

それとも。

 

こちらの土着的?なダンスが、

宮廷のモレスカに

影響したとか??うーん

 

 

こういうダンスについても、

いつかもっと深堀したいです目がハート

 

 

そして。

 

有名なあの「ゴースランド駅」。

 

 

Goathland railway station

 

 

ハリー・ポッターの、

「ホグズミード駅」ですニコニコ

 

 

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【スカボロー・フェア聴き比べ】

 

 

Robin Dransfield

Barry Dransfield

 

 




ロビン・アンド・
バリー・ドランスフィールド兄弟

英国のトラッド・ミュージシャン。

お兄ちゃん(ロビン)がギターを。
弟(バリー)がフィドルを
弾いていますにっこり

 

 

なんだか。

おうちの明かりが
恋しくなるような。

家に帰りたくなるような。

『スカボロー・フェア』ですね。


これもすごく好き目がハート


この旋律は、
キッドソン版の変形?

それとも。
オリジナルでしょうか?


歌詞も。


ハーブの名前のリフレインが、
出てこないですね。

 

 

Robin & Barry Dransfield ‎『Scarborough Fair』

(1970)

 

 

 

Abstract Truth

 

 

南アフリカのグループ。

そして、
プログレ・バンドです。


プログレは。

 

子供の頃、

弟から散々聴かされたので。

 

こういう感じの音を聴くと、

懐かしくなりますおやすみ


Abstract Truth 『Scarborough Fair』(1970)

 

 

 

マーク・マーフィー

 

 

この人は。
ジャズ・シンガーだそうです。


そして。

 

この『スカボロー・フェア』を
聴いていると。

いつも、思うのです。


「なんか。ギターのコード。
 間違えてない???アセアセ


・・・とキョロキョロ


わざとなんでしょうけどにやり

 

そしてなぜか。

『やる気のないダースベイダーのテーマ』

 

・・・を
思い出してしまうのです無気力


気が抜ける感じ。

・・・とでも言うか。

 

 

Mark Murphy 『Scarborough Fair』(1970)

 

 

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【ちょっと横道】

 

 

シュポングル。

 

昔、すごくハマりましたが。

 

なんであんなに

ハマったのか解りました。

 

やはり。

 

いい感じの

「フルートの音」

 

・・・なのだと思いますほんわか

 

 

Shpongle 『No Turn Un-Stoned』(2009)