神奈川県川崎市高津区にある溝の口で漢方相談を行っているパンダ薬剤師です。


昨日は在宅医療に力を入れているクリニックの勉強会に参加させていただきました。


薬剤師だけでなく介護士さん、ケアマネージャーさんなど介護関連の方々が多かったと思います。

我々の薬局では在宅介護をされている患者様の処方箋も受けている為、時間があるときは他業種の勉強会にも参加させてもらっています。


今回は「インフルエンザ」がテーマになっていました。


予防接種も各医院で今月から始まっているところも多いようですが、

毎年問題になるのが高齢者の老健、特養のような共同住宅による集団感染です。

昨年は抗インフルエンザ薬に対する耐性株も出現しなかなか治らないという事も問題になっていました。

(ちなみに今問題になっているエボラウイルスへの対抗策としてフランスで臨床試験が開始される薬も、日本が開発したインフルエンザ薬です。ただしこれまでの薬とは全く作用機序がちがいます。)


そもそも細菌感染、ウイルス感染はいたちごっこですから、新しい薬が開発されてもまた耐性菌が出現したり、地球規模での土地開発が進めば進むほど新しいウイルスの出現があります。

薬やワクチンは結局後手後手に回ってしまいます。


さらに、免疫力が下がっている高齢者、虚弱者などは普段なんてことはない菌に対しても抵抗力がないため感染してしまい、抗菌薬、抗ウイルス薬を使用することでさらに耐性菌を増やしてしまう事も起きています。

耐性菌出現を抑える為に、風邪でむやみに抗菌薬を使用しないようにガイドラインにも示されてきているようです。


それでは我々に出来ることはなんでしょうか?


前回のブログで書かせていただいたように漢方では人間のバリア機能を「衛気」といいます。

それは、肺、脾(消化器系)から作られている為、そこから人間の免疫を強くしていく為に漢方薬だけでなく食品も利用していきます。


さらに、最近注目されているのは、腸内環境を整えることが免疫を整えると言われています。

花粉症の時期になると、多くのヨーグルト商品が販売されていますね。

腸内の食物繊維、発酵食品を積極的に摂っていただき、善玉菌の活躍を促すことで体調も整ってきます。

発酵したものを利用して、消化促進、腸内環境改善を行う事で免疫力を強くする考え方は漢方にもあります。

漢方の考え方では肺と大腸は表裏の関係にあると考えます。その為肺を強くするために大腸をまずきれいにするということも場合によっては取り入れます。



毎年風邪を引いてしまう、予防接種してもインフルエンザにかかりやすい、高齢者、小さいお子様など免疫力が弱い方は体質を考え、食生活、運動なども取り入れながら体作りを行っていくといいですね。


田園都市線溝の口駅徒歩五分

蒲谷漢方研究所

http://www.kabaya-pharmacy.co.jp/kanpo/index.html