行政手続法のポイントを知っておこう | 横溝慎一郎行政書士合格ブログ  

行政手続法のポイントを知っておこう

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​行政手続法のポイント

11月12日の本試験まであと224日。



現在は基礎力養成期です。




さて、今回はみんな大好き「行政手続法」です。

この行政手続法の出題項目は

・目的条文

・定義

・適用除外

・申請に対する処分

・不利益処分

・行政指導

・届出

・意見公募手続

という8分野に分けることができます。

① 目的条文・定義

まず「目的条文」「定義」に関しては、キーワードの穴埋め形式で構わないので、しっかり覚えておくことが大切です。

本試験問題でも、穴埋め問題は出されていますので、どこが空欄になっているのか確認しておきましょう。まずはそこが押さえるべきキーワードだということです。

②適用除外

「適用除外」を重要度順に並べると、
①3条3項 ②3条2項 ③3条1項 ④4条1項 となります。

つまり最優先で3条3項の内容を覚えておくことが必要です。

地方公共団体が行う行政指導や意見公募手続については、行政手続法は一切適用されません。

一方で処分や届け出に関する手続きは、その根拠によって対応が分かれます。

つまり、根拠が「法律」におかれている場合は適用されますが、「条例や規則」におかれている場合は適用されません。適用されない場合は、条例でのルール作りが期待されていると考えてください(46条参照)

ということで、地方公共団体はほぼ「行政手続条例」をもっています。

余談ですが、その多くは「意見公募手続」以外の内容で構成されているようです。国の場合は「広く意見を募集する」という手法が馴染むとして、地方公共団体は「市民から」意見を募集するならともかく「広く」といわれると違和感を覚えているのかもしれません。
 
そのため、意見公募手続は意見提出者を「市民」に限定した条例を別に作る(市民協働条例といいます)という対応を取っているところもあるようです。

3条2項は5号のみ覚えておけばOK。

③申請に対する処分

「申請に対する処分」に関しては、「審査基準(5条)」は「処分基準(12条)」と、「理由の通知(8条)」は「不利益処分の理由の通知(14条)」と対比しておくことが特に重要です。また「申請」は「届出」との違いをしっかり覚えておきましょう。

「標準処理期間(6条)」は、定めるのは努力義務ですが、公開は絶対、ですね。

7条において、審査を遅滞なく開始するのは、「到達」したらであって、「受理」ではありません。

また補正と拒否処分はどちらかを選ぶのであり、補正ができないときに拒否処分を出すわけではない点にも注意が必要です。

さいごに「公聴会」という文言は、行政手続法には10条にしか登場しないことも知っておきましょう。

④不利益処分  

申請に対する拒否処分は「不利益処分」ではありません。

13条では、聴聞ができるときは列挙されていますが、弁明の機会の付与ができるときは列挙されていません。

また13条2項は、聴聞も弁明の機会の付与もやらなくて良い場合を列挙していることをまず確認してください。

「聴聞」は個々の規定において、主体や相手が「行政庁」なのか「主宰者」なのかを区別することがポイント。

「原則書面・例外口頭」は29条1項しかないことも忘れずに。

⑤行政指導


「行政指導」は特に32条、35条、36条が重要。

また総論で学ぶ行政指導の知識も合わせて確認してください。

行政指導の中止等の求め(36条の2)は、昨年の記述でも出されています。


⑥ 処分等の求め

「処分等の求め(36条の3)」は、2019年に記述で出題されています。

求めを行うことができる人は「何人も」となっている点にまず注意。

あとは、処分を求める場合と行政指導を求める場合に分けて理解しておくとよいですよ。

⑦ 意見公募手続

「意見公募手続」は手続きの流れに沿って内容を整理しておくこと。また「命令等」は具体的に何を指すのかも大切。なかでも「行政指導指針」が入らないというひっかけは頻出です。

意見を提出できる人は限定されていません。
「広く一般の」という言い方をしていますね。

また集まった意見の数で、対応が変わることはありません。

結果発表は、命令等の公示と「同時期」であり、「同時」ではありません。

更に意見公募手続を行ったからといって、必ず命令等を定めなければならないわけではありません。

おまけ
知っておくと役立つあれこれ


また全体を通じて、「努力義務」規定にどんなものがあるかは、まとめておきましょう。

具体的には、6条(標準処理期間を定めること)、9条、10条、11条、12条、38条、41条、46条がそうですね。



「原則書面・例外口頭」は行政手続法では29条1項のみですが、行政不服審査法では9条1項と25条1項、75条1項に同様の規定があります。

ここは、「原則例外入れ替えパターン」か「例外のきっかけを変えてくるパターン」のどちらかで問われますので、要注意。



 「聴聞」では、「主宰者の許可」が必要なものとして、関係人の参加許可(17条)、補佐人とともに出頭(20条3条)、行政庁の職員に質問(20条2項)の3つがあります。
こちらは、行政不服審査法では、「審理員の許可」が必要とされますね。

おまけ

じわっとコロナの感染が広がっています。

東京は実効再生産数が1を超えており、GWにかけて感染拡大していくことが想定されています。

受験生は体が資本ですから、電車やバスの中など人混みではマスクをするなど、基本的な感染対策をしておくことをおすすめします。


ちなみに土曜のプレミアム合格塾の教室を見ると、マスク着用率100%でした。日曜の合格講座もそうですが、人数の多い教室では、なるべくマスクをしていた方が良いだろうなと思っています。