科目別学習法~民法その4
前回は、民法の学習においては「AさんとBさんの間の売買契約」を想定すると
わかりやすい、ということをお話しました。
さていよいよ具体的な学習方法についてお話していきましょう。
民法は非常に分量のある科目です。
そして最近の行政書士試験の傾向からすると
いわゆる行政書士試験用に市販されている書籍では対応しきれていません。
かといって、学者の方が書いた書籍では難しすぎて5分と読んでいられないでしょう。
特に初学者にとってはかなり辛い作業になってしまいます。
そこでおすすめなのが、こちらです。
↓
- 柴田 孝之
- S式柴田の生講義 入門民法〈1〉総則・物権
- 柴田 孝之
- S式生講義 入門民法〈2〉債権・親族相続
この書籍は、司法試験指導で有名な柴田孝之氏が、講義の実況中継風に書いたものですので、
話し言葉で書いてあります。
ということで独学の方でも、あたかも予備校の講義を聞いているかのようにすらすら読むことができます。
講義中に書くような図が豊富に入っているのも魅力です。
この書籍で民法の概要をつかんだら、細かい知識はこちらの書籍で補充すると良いでしょう。
↓
- 東京リーガルマインドLEC総合研究所司法試験部
- 新・旧司法試験完全整理択一六法 民法〈2007年版〉
より詳しい知識を調べるときには少し冊数が多くなってしまいますが
こちらの書籍を揃えると良いでしょう。
↓
- 伊藤 真
- 伊藤真試験対策講座2 物権法
- 伊藤 真
- 伊藤真試験対策講座1 民法総則
- 伊藤 真
- 伊藤真試験対策講座3 債権総論
- 伊藤 真
- 伊藤真試験対策講座4 債権各論
- 伊藤 真
- 伊藤真試験対策講座12 親族・相続
試験対策用に執筆されている書籍ですので図表も多く掲載されていますし、
論文対策的な記載もあるのですが、これは記述式問題対策にも使えます。
ただし、「親族・相続」についてはなくてもよいでしょう。
もちろん行政書士過去問題を活用した学習も重要です。
ただ多くの過去問題集の発売がまだ少し先なので(たとえば「出る順行政書士ウォーク問過去問題集」は2007年2月下旬発売)
それまでは 法学検定試験問題集4級〈2006年〉 で代用するとよいでしょう。
いずれにしても、今までなんどもお話してきているように、このような問題は「読む教材」として、また「解く教材」として活用してください。詳しくはこちらを読んでください⇒ http://ameblo.jp/mizo-pan/entry-10021166566.html
民法は最後まで学習するとはじめて各論点が有機的につながってくる科目です。
特に「総則」はその後に出てくる論点に関連する共通項を抽出しているので、そこから学習してもなんだかよくわからないかもしれ
ません(民法は「総則」「物権」「債権」「親族・相続」の4つに大きく分かれます)。
そこで
まず最初に売買契約の成立要件と成立の効果について知っておくと、それに「総則」で学ぶ内容を当てはめていくことができるので理解を早めることができるのです。
そして、これも以前お話ししましたが、人間は忘れる生き物です。
これは民法に限らない話ではありますが、こまめに復習すること。
特に
独学の方は、1週間のうち新しいことを学ぶ時間と前週に学んだことを復習する時間を確保することを忘れないでください。
民法や行政法のような範囲の広い科目を苦手にしている人は、大抵そもそもあまり学習していない場合が多いです。
苦手というより、学習不足である場合が多いのです。
いってみれば「食わず嫌い」のようなものです。
次回は売買契約の成立要件と成立の効果について簡単に解説しておくことにしましょう。
☆2007年1月10日
「行政書士試験を『戦略』をもって突破する!ウィークリーよこみぞランド」創刊決定!!
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