昔誰かが言った。
僕は、目の前にいる子を愛せない。
それは誰かが言った言葉が原因だった。
その言葉はとても残酷で、現実を突きつけられた気分にさせられた。
確かにその言葉は理に適っていた。
僕は人を愛することができる。
そう思ったのに、信頼は元からなかった。
愛とはパートナーと一緒に育むもの。
拒絶せず、信頼し合い、一緒に成長していくものだと、違う誰かからに言われた。
でも、空っぽだった。
信頼してないし、ときおり僕は彼女を拒絶する。
あの子は、僕にこう言った。
「指先を合わせているだけ。
指先が重なり合っている時だけ心はお互い触れ合うことができるんだ。
でも、離れてしまうともうわからない。
可哀想な話だね。」
とても悲しいその言葉は僕の胸中を抉った。
本気の恋とは、どのように感じるのだろう。
それでも僕は、他人とわかりあうこともなく拒絶を続けた。