安田夏菜さんのむこう岸
主人公は
私立中学を「落ちこぼれ」、公立中学に転校した少年
父を早くに亡くし、病気がちな母と小さい妹の面倒をみている生活保護世帯の少女
その他様々な背景を抱える人々が、物語を彩っていく。
世の中の不平等や不条理に、打ちのめされながらも対峙して向き合っていくという内容。
その中の主人公の男の子は、金銭的には恵まれながらも、勉強をする意味や期待されること、押し付けられることでの生きづらさを抱えている。
少年の父は医者。子どものために、子どもが幸せになる確率が高くなるようにという思いから、自分も負わされてきたであろう、偏差値が高い「いい大学に」と息子に迫る。
母は、夫の方針に従いながらも、息子の心が壊れないよう、息子に寄り添う。
ただ、ある事件によって、少年は父と母の思い描く子ども像から逸脱する。
全てから解放された少年は、引きこもりになる。消えたいという思いとはうらはらに、母が部屋の前に持ってくる食事は、
ああ、ちらし寿司か、
ああ、カレーライスか、
と平らげる。
生きる行動だけは止めない。
最終的に心を動かしたのは、出会った少女達。
自分が好きなものに気がつき、外に出る。
という内容だった。
おそらくこの本のメインテーマは子どもの貧困
でも、私はこの少年の気持ちの変化に釘づけになった。
少年が立ち直るのに親は関係ない
生きることをただ支えるのみ
もしかして、もう親の手は届かない、
子どもはもうその力をもっている