責任感 | みゆーしゃのロシア日記

みゆーしゃのロシア日記

ロシア人の旦那さんと結婚して、ロシアに移住。
ロシアでの生活についてや、ロシアの気になるニュース、ロシアでの子育て奮闘記などいろいろ書いてます。100%自己満足なブログです( ´,_ゝ`)

うちのマンションには管理人がいる。管理人はウズベキスタン人で、夫婦で住込みで生活している。私が前に仕事で何度かウズベキスタンに行ったことがあったり、管理人の奥さん(私と同い年)が以前日本語を勉強していたということもあり、親しくなった。

基本的にいいご夫婦なのだが、最近どうもひっかかってどうしようもないことがある。それは奥さんがちょいちょい嘘をつくことと、彼らの子供に対しての対応について。

去年、奥さんはモスクワで妊娠&出産をした。滞在登録をしていないのか、就労証明がないのか、彼女は保険を持っていなかった。だから妊婦健診もいかず、出産まで病院にかからなかった。周囲の住民のみんなが、子供のためにも健診にいくようにと勧めていたが、彼女は「行ってきたー。血液検査とかいろいろしてきたー。」と適当に返し、実際は健診には行っていなかった。

ロシアで妊婦検診にいかないとどうなるか。臨月になると今まで健診に通ってきた婦人科医院から、
Обменная картаという出産する産院へ持参する交換カードがもらえない。交換カードには今までの健診の記録や、検査結果、医師の所見などが書かれている。

ロシアは一般的には健診に通う病院と、出産をする産院が別々なので、こういう交換カードが存在する。(最近では国立産院もいろいろな有料サービスを提案するようになり、個人契約を結ぶことによって、検診から出産まで同じ病院ですることも可能。)

彼女は健診に行っていなかった、というか保険証もなく、お金もないため行けなかったらしい。でもそれなら母国に帰ればいいのに・・・と正直その時思った。何より子供に対して無責任だし、産院には他にも妊産婦や新生児がいるわけで、自分が何の感染症も持っていないと断言できないのに、病院に駆け込むのはどうかと思ったから。でも現実はこういう出稼ぎ労働者妊婦が溢れているのがモスクワの現状でもある。

そして彼女はやはり他の出稼ぎ労働者妊婦と同じように、救急車で産院へ担ぎ込まれて出産。でも最近では、婦人科からの交換カードを持たない妊婦は、特定の産院へ送り込まれるようで、彼女もそうだったらしい。

そこでは医師や看護師から罵倒されまくり、それはそれは辛い体験をしたらしい。「もう二度とロシアでは産まない!」と憤慨していたが、ロシア人からすると、保険証も持たない患者のお産を無料でを受け入れて、医療行為をしてくれたわけで、ロシア人の方が憤慨しているのではと思った。でも医療従事者は、人命の尊重が仕事だと思うので、彼女への罵倒などの対応が正しいとは思わないが・・・。

その後彼女は管理人室へ子供と帰ってきたが、雇い主から子供と一緒には住まわせられないと言われ、家族でウズベキスタンへ帰国した。それが去年の秋ごろのこと。
その一家が先月あたりに帰ってきた。どういうわけか、去年生まれた息子も連れて。

実はこの夫婦には、三歳になる娘がいる。娘が1歳の時に、娘を妻側の両親に預けてロシアにやってきた。

娘を2年前に置いてきた理由は定かではないが、恐らく初めてのロシアでの就職が困難になることを予想してだと思われる。でも私が納得できないのは、夫婦で働いているならともかく、奥さんは基本的にロシアでも専業主婦をしている。なぜ旦那とロシアに来たかというと、浮気が心配だったのと、ウズベキスタンの自宅に近居する義母が嫌で仕方がなかったから。(本人談)

同じ子供を持つ親として、正直言葉を失った。1歳といえば本当にかわいい盛り。私は今でも一時だって娘と離れたくない。

1歳過ぎで親から離されたため、以前一時帰国した時には、娘は自分の親を親と認識できず、「このおばちゃん、誰?!」といつも一緒に生活するおばあちゃんに泣きついていたらしい。

今回はさすがに娘も連れてくるだろうと思ったし、本人達もそういっていた。でも今回もやっぱり娘は連れてきていなかった。しかし去年生まれた息子だけは一緒に連れてきている。

今回は始めに旦那が先にロシアに戻ってきて、また管理人の仕事を初めていた。それを追いかける形で奥さんと息子が来たわけだけど、今回もロシアに来た理由は『義母が嫌だったから』。同じ出稼ぎ労働者でも、家庭の事情などで夫婦で稼がなければならず、泣く泣く子供を母国に置いてきている人もいる。でも彼女の場合それとはまた違う。

私はウズベキスタンに残された娘さんがかわいそうだなと思う。前回親だけがロシアに行ってしまったのも酷いけど、今回も自分はまた置き去りにされ、それなのに弟だけは一緒に連れて行った。この事実を娘さんはどう感じているんだろうと考えると胸が痛くなる。将来、自分は親にとって必要のなかった子なのだ・・・とか思うようになってしまうのだろうか・・・。

昨日私と娘が散歩に出かけた時、奥さんが声をかけてきた。「相談にのってほしい。」と。なんだろう?と思って聞いてみると、最近どうも体の調子が悪いらしい。頭痛やめまいがするし、おりものも増えたと。もしかして自分は妊娠しているんじゃないかと心配しているらしい。

とりあえず生理の予定日まで待って、検査薬をしてみたら?とアドバイスした。すると彼女は、「避妊はしてたんだけど、もしかしたらってこともあるよね?」と言った。私は「はあ?・・・」と正直思った。

というのも、つい先日彼女と話をしたとき、彼女は避妊をしていないと言っていた。そして私にどうやって避妊をしているかをたずねていたのだ。その時彼女は、「周りのみんなから『避妊しなきゃだめだよ!』っていつもいわれるんだけど、面倒くさいから『ちゃんと避妊してる』ってみんなには言ってるけど、実際は何もしてないの。」と彼女は言っていたのだ。

そして昨日妊娠してるかもしれないと言った時、彼女は「医者から腎臓に問題があるから、出産しちゃダメって言われてるの。だから妊娠してたら堕胎することになるわ。」と言った。

もう彼女の言葉のどこまでが本当かわからないし、もし仮に本当に医者にそう言われていたとして、それなら尚のことしっかり避妊をするのが親としての責任なんじゃないのか?と正直とても呆れた。

全てのウズベキスタン人がこういう人たちではないこと、そしてロシアにいる中央アジア系の労働者がみながみなこうではないこと、それはわかってる。でもこういうことをする人がいるおかげで、ロシア人の彼らに対するイメージは悪くなるばかり。

実際、ここのマンションの住民数人から、奥さんの言動や態度への批判がでている。それに対しても彼女は、「わけもなくいじめられている。これだからロシア人は根性が腐ってる!」とふてくされている。

もう言葉を失うわ・・・。




にほんブログ村