いや、とっても面白かったです。
非常にスケールが大きいストーリーでした。
最初は、単純に人間と巨人の戦いを描く、冒険少年漫画なのかと思っていたら、途中からガラッと様相が変わって、領土問題や人種差別問題や民族問題を描く社会派の漫画になっていったというか…。
ただの少年漫画で終わらせなかったところがすごいですね。
それに、最初の連載から11年が経過していますが、ちゃんと最初の場面とラストでつじつまが合っていたというか、いろんな伏線がちゃんと回収されていて、11年もかけて描いて、よく繋げて描けたな~というのが、素直にすごいと思います。
途中で構想が変わっちゃったり、当初のストーリーとずれていっちゃったり、ということもありえそうなのに。
しかし、個人的な感想を言えば、ラストの更にラストは、う~ん…という感じでした。
ミカサが結婚するのはいいと思うんですが、その相手が、どう見てもジャンにしか見えないところが…Σ( ̄ロ ̄lll)
ミカサが結婚して子供や孫に囲まれても、ずっとエレンを忘れず、死ぬまでエレンのお墓参りを続けていた…という後日談は、エレンの望み通り、ミカサも残りの人生を幸せに生きたんだな…と読者にも思わせるエピソードでいいんですが、相手がジャンじゃなくても…と思ってしまいました…(T_T)
ま~、「ジャン」とハッキリ描いてあるわけじゃないんですが、あの髪形と髭はどうみてもジャン…。
できれば、結婚相手がわからないように描くか、または、ミカサは一生独身を通して、かつての自分と同じような、親を失った子ども達を引き取って、その子どもや孫達に囲まれて幸せに暮らした…っていう設定の方が良かったような…。
でも、きっと作者の考えるラストはあぁいうラストだったんだな~と思います…。
いろいろ語ると長くなってしまいますが(^▽^;)、とにかく、最後にエレンのミカサに対する本心が聞けたのは良かったと思います(*⌒-⌒*)
それに、リヴァイがジークにとどめを刺せたのも良かった(^_^;)
どうしてもジークの息の根はリヴァイに止めて欲しかったし。
それに、巨人がいない世界になって、めでたしめでたし、なのかと思ったら、結局巨人がいなくなっても、人間達の争いはずっと続いていく…という作者の描き方は、現実感があるな~と思いました。
救いが無いような気もするけど、それが現実なんだな~っていう妙に納得感があるというか。
登場人物の人気ランキングでは、リヴァイがダントツの1位だったらしいですが(笑)、私の推しは、ハンジなんですよね(≧∇≦*)
ハンジが、ユーモアもあって、でも人望も高くて、潔くてカッコ良くて好きでしたね。
エレンとヒストリアは、他のメンバーには無いどこか特別な絆があったような感じがありましたね。
お互い、自分ではどうにもならない運命を背負って生まれてきた者同士っていうか。
お互いにしかわかり合えない宿命を感じていたっていうか。
ミカサとはまた違う特別な関係だったというか。
エレンは、時々ヒストリアに会いに言って、いろいろ話をしていたっぽいですしね。
ミカサが知ったら、嫉妬ですごい目をしそうですが(笑)
しかし、アルミンとエルヴィンのどっちを巨人にして存命させるかで、エレンとリヴァイが揉めてましたけど、一刻を争うのにあんなに揉めてたら、とっくに2人とも死んでそうですが(笑)
ハンジにまで「エルヴィンを助けた方が良かった」とか言われて、かわいそ過ぎるアルミン(T_T)
それから、アルミンとアニがイイ感じの雰囲気になるのは、けっこう意外でした…(; ̄□ ̄)
え~っ、そうなんだ!?っていう感じ。
アニも、いろいろ不幸を背負ってて大変な生い立ちだったわけだけど、「女型の巨人」としてあれだけみんなを恐怖に陥れてておいて、事情がわかったからといって、はいそーですかとは付き合えないような気も…((-_-。)
ライナーも深い事情があったわけですが、その後仲間として付き合うのは、なんか104期生としては複雑なような気もするし…。
でも、お互い殺し合ってるし、お互い様なのかな~…Σ( ̄ロ ̄lll)
殺し合ってお互い様って、すごい世界…∑( ̄□ ̄;)
いや、とにかくすごい漫画でした。
ほんとに漫画史に残る名作だと思います。