【イノチのあり方 オンライン講座 木曜1期】開催のお知らせ
・「個の命」と「いのちの流れ」について
・本来の「いのち」のあり方とは・・・
・私たちが日常的に考えている「命」と「本来のいのち」の違いは・・・
②「いのちから生まれる『本当の存在価値』」(3月21日・月)
・「個の命」が生み出す自己肯定感と「いのちの流れ」が生み出す存在価値
・本来の「いのち」のあり方を知ることで、「生きるうえでの苦しみ」は作られたものであることを知る
・「いのち」より先に「生」があることで起きること
③「すべては流れ続けるために・・・」(4月18日・月)
・「生」と「死」の意味を考える
☆すべて20時から21時半までとなります。
詳細・お申込みはこちら
今回の講座は、受講料の3割を能登半島地震で被害に遭われた方へ寄付させていただきます。
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「もう限界です。渓太郎くんに施せる治療は、もうありません・・・。」
余計な前置きをすることなく発せられた医師の言葉は、私たちに逃げるスキを与えなかった。
「はい・・・」
厳し現実を否応なく受け止めると、続けて医師から最後の選択肢を渡された。
「これから、延命のための治療に入りますか。それともおうちに帰りますか」
(そんな・・・・・・)
言葉を失う私たちに医師は、そのふたつの選択肢をさらに具体的なカタチで示した。
「もし延命治療をすれば、2か月くらいは生きられるかもしれません。もしおうちに帰れば、渓太郎くんはもうまったく苦しむことなく2週間くらいは生きられるでしょう」
それを聞いた途端、(まったく苦しむことなく・・・)という一か所だけが私の心の中でクローズアップされ、私は慌ててそれを振り払うように激しく首を横に振った。
「ヤダヤダ!!!!いくら苦しまないからって、2週間だなんて、そんな!! 先生、治療してください!!」
そう叫んだ直後、心の中に潜んでいたもう一人の私が激しく私を責め立てた。
「おまえは、まだ渓太郎を苦しめるのか!!!」
・・・私は最低な母親だ。
あんなにも渓太郎が苦しむ姿を見てきたというのに、一緒にいたいという自分の望みを優先するような母親だ・・・
しかしいくら自分を責めてみても、私はその選択を変えることができず、渓太郎は延命治療を受けることが決定された。
私は、鬼のような母親だ・・・
渓ちゃん、ごめん・・・
本当にごめん・・・
でも・・・
鬼のような母親でもいい。
渓太郎に嫌われてもいい。
それでも一秒でも長く渓太郎と一緒にいたい・・・。
病室に戻っても、私は呆然としたまま自分を責め続けた。
そのような状態でどれくらいの時間が過ぎていたのだろうか。
夜勤の看護師が診察にやって来て、あたりが暗くなっていることに気が付いた。
「失礼します。渓ちゃん、モシモシ(医師や看護師は診察することをこう呼んだ)させてもらうね」
「・・・お願いします」
思考が止まったままの私は看護師になにも話すことなくいつも通りに診察をしてもらい、しばらくすると看護師は「また来ますね」という言葉を残して病室を後にした。
ボーッと眺める廊下の向こうに、ナース服が遠ざかっていく。
もう少しで廊下の曲がり角・・・というところで突然、私は病室を駆け出してその後ろ姿を呼び止めた。
「ねえ!看護師さん!」
なにも言わずに私の方に戻ってきた看護師に私は、自分がしてしまった過ちを吐き出した。
「私、「延命治療してください」って言っちゃった・・・。 渓太郎が苦しむことわかってるのに、どうしても「帰ります」って言えなかった・・・」
すると看護師は私を慰めることもなく背筋をピンと伸ばしたままの状態で、一点の曇りもないはっきりとした声でこう言った。
「お母さん。 どちらの選択をしても、絶対に後悔するの。 大切な人が亡くなって、後悔しない人なんてどこにもいないのよ。」
―――「後悔」とは、「間違った選択をした結果」生まれるものではなく、「愛している結果」生まれるものなのだ。
『後悔の量』 = 『愛の量』
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