もう何か月か前の話。
娘を連れて親せきの家に遊びに行くと、80を超えた叔父が娘にしみじみとこんなことを言った。
「親に感謝して生きていってな」
「うん!」とにこやかな笑顔で答える娘に、私は思わず「親に感謝なんてしなくていいんだよ」と照れ笑いのような、苦笑いのような、焦りのような・・・。
と言うのも、「親に感謝」という言葉を聞くと、私はちょっと恥ずかしい過去を思い出すのだ。
―――よく、「子どもを生むと、親の気持ちがわかるようになる」と聞く。
確かに私の友人も、それまでは親に対して不平不満ばかりを口にしていたのに、子どもを生んだ途端「親がどれだけ自分を大切にしてくれていたのかが、よくわかった」と感謝の気持ちを口にした。
彼女より先に出産を経験した私は「そうだよね、そうだよね。子どもを生むと親のありがたみがわかるよね」と、その時はおもいきり先輩風を吹かせたのだけれど、でも実は・・・。
本当は・・・。
出産直後私は、初めて会った我が子のあまりの可愛さに、「こんな幸せがあったんだ・・・」と気持ちが高揚し、喜びが止まらなくて・・・
思わずこんなことをつぶやいてしまった。
「私も生まれたとき、親にこんなにいい思いをさせてあげたんだぁ・・・」
親に感謝するはずの場面で、まさかの自分褒め
しかも3回の出産で、3回とも同じようなことを言った気がする・・・汗
だから私は子どもたちに「親に感謝しなさい」なんて、とても言えず・・・。
感謝するのは、「いい思い」をさせてもらった親の方・・・
(ちいちゃい手💕)
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