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こんにちは。 中村美幸です。
ご訪問下さり、ありがとうございます。
このブログでは主に、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。
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中学生の頃。
授業中ずっと、棒人間を描いている同級生がいた。
教科書の右下の端っこに、小さく、小さく。
一枚めくると次のページには、微妙に違う棒人間が描かれていて、それが次のページにも、次のページにも・・・
それが最終ページまで続くのだ。
それを一気にパラパラパラっとめくると棒人間が生きているかのように動き出す。
そう!パラパラ漫画。
絵を描くのが大の苦手な私は、休み時間になると「スゴイなあ!」と思いながらその教科書で遊ばせてもらっていたのだけれど、授業中にそんな絵を描いていたら、当然、先生に怒られる。
「おい!なにやってるやってるんだ!ちゃんとこっちを向きなさい!」
黒板をバンバンと叩いて、視線を「こっち!」と促す先生に「はい・・・」と返事はするものの、もともと授業についていけなかったその同級生は、今度は頬杖を突いて暇そうに黒板を眺めるのだ。
―――と、そんな懐かしい記憶が蘇ったのは、ステップアップ塾長さらちゃん先生との電話で、突然切りだされたある生徒の話がきっかけだった。
「ステップアップに入塾希望の生徒の中にね。授業中に暇を持て余して、ハサミを使って学校の机の板に穴をあけた生徒がいるんだよ。そしてその生徒、なんと机を貫通させちゃったんだよ」
「えっ、ええーーーーー‼貫通?!?」
とんでもない内容になんと返事をしたらいいのか迷いながら、私は心の中で独り言を巡らせた。
もしそれが自分の子だったら、とんでもなく怒っちゃうわ・・・。
「なんでそんなことをしたの!」
「授業中になんてことしているの!」
そして、首根っこを摑まえて学校に直行か。
それから、校長先生の前で土下座をして・・・などなど。
そんな妄想に浸りながら、どうにか「さらちゃん・・・、大変だね」と気遣う私に、今度は電話の向こうからとでもない返事が返された。
「その話を聞いて、僕ね。思わず 『お前、すごい集中力だな!!』 って言っちゃった 」と、笑い声込みで・・・。
(え?え?え?)とますます混乱する私に、さらに追い打ちをかけるように「僕には、そんな集中力ないなぁ。ホントすごいよね!」と。
「そうだね!」とは言えないものの突拍子もないことを言われているうちに、その子のことを想像してきて、なんだか少しおかしくなってくる。
その子、きっと拍子抜けしただろうなぁ
だって、当然怒られると構えているところに、褒められちゃっうんだもの。
そしてその瞬間に、これまでガチガチだった身体や心の緊張から解放されたんだろうな。
・・・それもそのはずだ。
「なんでそんなことしたの!」「授業中になんてことしているの!」と怒れて、「よ~し!それじゃあ、勉強頑張ろう!」「自分ならできる!」なんて、私だったらとても思えない。
けれど、「授業についていけずに、机に穴を開けていた」ということは一旦横において、「お前、すごい集中力だな!」と言われたなら、「え?もしかして、私ってすごい?」と思えてしまうだろう。
「なぜそんなことをしたんだ!」という叱咤も大切。
「もっとがんばれ!」という激励も大切。
けれどもしかしたら、その前に・・・
その子の身体や心をガチガチに固めてきた緊張や恐怖を解きほぐすことの方が、もっと、もっと大切なのかもしれない。
そして、その人の存在そのものを認めるふとした肯定の言葉は、いつも温かく、その人に自由を与えてくれる。
今や特進コースで学ぶ立派な高校生へと成長されたその子にとって、「お前、すごい集中力だな」というひとことに、どれだけ拍子が抜け(笑)、自由になった心からどれだけの勇気と希望が溢れただろう。
私にできることは、あなたと語り合い、心を通わせ合って、『あなたが抱えている悲しみや葛藤の奥にある「愛」に気づいてもらうこと』
『見える「いのち」ではなく、「いのち」の本当の繋がりを感じてもらうこと』
『あなた自身でも気づいていない、大切な人への愛に光を当ててもらうこと』
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