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こんにちは。幸せを運ぶ語りびと 中村美幸です。

ご訪問下さり、ありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

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お母さんの笑顔が見たくて…②

 

 

人は、年齢の順に旅立っていくわけではないということは、渓太郎との闘病生活の中で「これでもか!」と言うほど教えられた。

 

旅立ちのカタチがさまざまだということだって・・・。

 

 

けれど…

 

 

「コウヘイの死は、防ぐことができたはず」と、自分の中に湧く怒りを正当化すればするほど、コウヘイへの愛おしさは身を隠して見えなくなり、ネガティブな感情だけが私の心を支配した。

 

(愛おしさが募れば、それと同時に悲しみも募る。だから私は、悲しみから逃れるため、意図的に怒りを湧かせていたのかもしれない・・・)

 

 

 

そんな私の耳に、涙声で話す親せきの声が聞こえてきた。

 

 

 

 

「少し前にね。

 

お母さんがタクヤとコウヘイを河川敷に連れて行って、ヨモギ採りをしたらしいの。

 

お団子にでもしたのか、天ぷらにでもしたのか・・・。

 

それで二人は、母ちゃんをびっくりさせようとして、内緒でヨモギを採りに行ったみたいだね。

 

 

 

 

 

タクヤとコウヘイの母ちゃんへの想いがグサッと胸に突き刺さった。

 

 

 

コウヘイ、大好きな人たちのことを怒ってごめん・・・

 

悪者にしてごめん・・・

 

 

 

 

 

 

子どもたちの行動の理由は、いつもそう。

 

 

お母さんを喜ばせたくて・・・

 

お母さんの笑顔が見たくて・・・

 

お母さんに「ありがとう」と言ってほしくて・・・

 

 

 

 

 

 

 

二人は母ちゃんの笑顔を心に描きながらヨモギを採りに行ったんだ。

 

意気揚々と・・・

 

ワクワクしながら・・・

 

 

そしてコウヘイは、大切な弟を救うため、勇敢に川へ入っていったんだ。

 

 

 

 

すべては大切な人の笑顔を守るために・・・。

 

 

 

 

 

 

警察や消防、学校、地域の方々・・・

捜索してくださったすべてのみなさまに、心からの感謝を込めて。

 

 

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