小学校の頃。

 

真っ白な習字の紙を目の前にして、「いざ本番!」と言われた時に限って、字が曲がった。

 

練習の時にはうまく弾けたピアノも、発表会となると間違えた。

 

 

 

大人になってからも。

 

「大事なプリントだから、間違えないで書いてね」と、ムスメに渡された学校提出用のプリントに限って、必ず一文字、二文字、間違える。


そういえば・・・

 

子どもを産んだときも、弾けるような喜びの裏側で、「人を育てていく」という人生最大の責任に恐怖を覚えて心が萎縮した。

 

 

 

大切だと思えば思うほど、うまくいかないことっていっぱいある。

 

 

 

「ネコちゃんなら思いっきり可愛いがることができるんだけど、子どもはどうしていいかわからない・・・」と言った、あるお母さんのつぶやきを聴きながら、ふと、そんなことを思った。

 

 

 

「上手にできない・・・」と思うとき、その心の裏側には「大切」「貴重」という気持ちが隠れているのかもしれないな。