(元投稿 12/22 10:00)
昨日12/21の薬事審議会で、
免疫チェックポイント阻害剤の
テセントリク(アテゾリズマブ)が、
「化学療法未治療の
   扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発
   の非小細胞肺癌患者の場合
   カルボプラチン、パクリタキセル及び
   ベバシズマブ(アバスチン)との併用」
1stラインで化学療法併用での適応追加
(拡大)が承認されました。
※キイトルーダも昨日12/21に、
   1stラインでの化学療法併用と、
   PD-L1低発現患者への単剤使用の
   適応追加が承認されています。
   要は、どちらも同じ条件で
   使えるようになったってこと
   だと思います。
また、小細胞肺がんの適応追加が申請
されました。
※勝俣先生が、12/6に、
  第三相試験で、全生存期間を延長!
  とNEJMを引用してツイートして下さり
  こうコメントされていました。
  「小細胞がんのように、増殖が速くて、
     化学療法に感受性の高いがんにも、
     免疫チェックポイント阻害剤の
     有効性が示されたことは有意義。
     化学療法と、一緒に投与したことが
     良かったのでしょうか。」
   元々、増殖が速い癌では、免疫チェック
   ポイント阻害剤がじんわり効く
    (≒癌をやっつけるT細胞のブレーキを
      はずして、T細胞の働きを戻し、
      T細胞が癌をやっつける、殺細胞性の
      抗がん剤の破壊力よりは、じんわり効く
      とも言われている)
   その自分の免疫T細胞が癌をやっつける力
   が追い付かないほど、癌の増殖する力が
   強かったり、癌の総量が増えすぎていると
   追い付かないから、先に抗がん剤の力を
   借りる必要があるのかもしれませんね。
   乳癌も、トリネガをターゲットに臨床試験
   をして、抗がん剤併用で結果が出ている
   ということは、そういうことなのかな、と
   説得力がありますよね。
  因みに、乳癌では、トリネガやHER2が
  増殖が速くて化学療法への感受性が高い
  すなわち、効きやすいタイプです。
  抗HER2モノクローナル抗体である、
  ハーセプチン+パージェタ、も、
  似たような効き方の説明で、辻褄が合う
  臨床試験結果やケースも多いですよね、
  と感じています。

AnswersNews(株式会社クイック)
より引用
AnswersNews(株式会社クイック)
『【UPDATE】5陣営がしのぎを削る免疫チェックポイント阻害薬、最新の国内開発状況まとめ』より引用
乳癌の国際大規模臨床試験をしているのは
アテゾリズマブ(テセントリク)の他には
ペンブロリズマブ(キイトルーダ)。
乳癌に関するキイトルーダの結果は、
まだ公表されていません。
因みにキイトルーダは、過去にも書いた
ように、肺癌の臨床試験の勝者であり、
近いうちに売上はオプジーボを抜くと
言われています。
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