【12/21 祝 薬事承認】キイトルーダ標準治療のないMSI-High固形癌に適応追加 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

(元投稿: 12/22 1:30)

ご訪問ありがとうございます。

本日12/21の薬事審議会で、

免疫チェックポイント阻害剤の
キイトルーダの効能・効果として、

がん化学療法後に増悪した進行・再発の
    高頻度マイクロサテライト不安定性
 (MSI-High)を有する固形がん
 (標準的な治療が困難な場合に限る)

適応追加(拡大)が承認されましたね❗

癌種を制限しない
高頻度マイクロサテライト不安定性
   (MSI-High)を有する固形がん

第2相臨床試験中の条件付き迅速承認

が画期的な進歩として、
注目を浴びている適応拡大です❗

非小細胞肺がん1stラインでの抗がん剤併用
と、PD-L1低発現患者への単剤使用も、
適応追加されています。



勝俣先生が引用されている情報によると、
MSI-Highがよくみられるがんとしては、
・大腸がん★
・胃がん★
・膵臓がん☆
・子宮がん★
・乳がん
・膀胱がん
・前立腺がん
・甲状腺がん
などのようです。

なぜ、MSI-Highだとキイトルーダ
(抗PD-1抗体の免疫チェックポイント阻害剤)
が効くかというと、
MSI-Highだと、PD-L1発現量が多いと
考えられているから、のようです。

※ということは、MSI-Highだと、他の
  抗PD-1抗体のオプジーボや、
  抗PD-L1抗体のテセントリクも
  効きそうですよね、、。


ー◆ー◆ー◆ー

(12/2投稿の記事)

『テセントリク肺癌1stライン、
   キイトルーダ標準治療のない
   MSI-High適応追加 薬事審部会承認』

ご訪問ありがとうございます。

免疫チェックポイント阻害剤の
日本での保険適応追加の承認動向
の最新情報です。

テセントリクとキイトルーダの適応追加が、
厚労省の薬食審医薬品第二部会
を通過し、年内承認されるようです。

適応追加の内容は、

(中略)

キイトルーダ

読売新聞(YomiDr)、朝日新聞デジタル、
日経BPも報じている通り、
以下の、適応追加の条件付き迅速承認が
薬食審医薬品第二部会通過しましたね。

・癌種を制限しない、
  「高頻度マイクロサテライト不安定性
   (MSI-High)を有する固形がん

・「標準的な治療が困難な患者に限って
      使用する」ラストライン

第2相臨床試験中の条件付き迅速承認

MSI-Highと、キイトルーダの作用機序
(免疫にブレーキをかけているPD-1と
 くっついて免疫のブレーキを阻害する)
の関係が、素人の私には、
さっぱり、しっくりこないのですが、

MSI-Highというのは、遺伝子の修復機能の
低下を示すバイオマーカーだそうで、
米国では、胃癌や子宮内膜がんで約20%、
大腸癌や胃癌などの消化器系の癌や
子宮内膜がんで発現率が高いらしい

※新聞報道によると、MSI-High発現率は
  全固形癌の3%程度のようです。

標準の抗がん剤治療が乏しかったり、
効きにくい消化器系の癌の、
「今」治療中の患者さんには
朗報でしょうか。


乳癌では、

・対象患者がいるのか、

   ※遺伝性乳癌のBRCA遺伝子異常だったら
     MSI-Highを示しそうだけど…。
    遺伝子修復できずに癌化していると
    言われているのだから…。

   ※岩田広治先生がお書きになっている情報
     によると、
     MSI-Highは全乳癌の2%くらいらしい。
    
・MSI-Highだと、
   なぜキイトルーダが効くのか、
   本当に効く確率が高いのか、

素人では理解できないのだけれど、

そして、保険適応で使える、
また、消化器系の癌腫に比べれば
効く確率の高い、
殺細胞性抗がん剤や新薬が、
そこそこの数、存在している乳癌で、
「標準治療がなくなる」
という状況は、

・認可されている(保険適応で使える)
   殺細胞性抗がん剤を全て使い切った、

   あるいは、

・基礎疾患や、それまでの抗がん剤治療の
    副作用の影響で、抗がん剤治療そのものが
    困難になっている

といった状況でしか使えない
ということだと思うのですが、

基礎疾患で抗がん剤治療が困難な方は
MSI-Highの検査をしてみると
よいのかもしれません。
  ※それより先に遺伝性乳癌の検査を
     してみる方が先だと思いますが…。
検査も保険適応になるようです。

というような見方も参考にしていただき、
主治医さんに確認してみて下さい。

それより前に、
乳癌の国際第3相臨床試験(トリネガ)の
結果はどうなっているのか、
知りたいですよね…。

 ※ KEYNOTE-355の結果待ち
    キイトルーダ+医師選択薬
    (nab-パク  or  パクリ or
      ゲムシタビン+カルボプラチン)

=====

乳癌治療へのインパクトは、それほど
大きくないとは思いますが、

RCT(第3相のくじ引き試験)なしの、
条件付き迅速承認による適応追加は

命の危機に直面している患者にとって、
プラセボに当たることなしに新薬を試せる
(勿論、試したくない患者は、治療を受け
 なければよいだけ)
ようになることは、

結果が精緻に取得、統計処理して公表
される前提で

医療、厚労省の薬事承認の進化だと、
喜ばしいことだと、私は、思います。


ー◆ー◆ー◆ー

私のブログの関連過去記事


一部、RCTに関する私の思いを転記します。

   何度か過去記事に書いていますが、
   念のため、ここにも補記しておきます。
   私がRCTを「非人道的」と書いたのは、
   国民皆保険で保険診療の治療費が安くて
   済む日本では、治療費が払えないから
   治療費を負担しなくてよい新薬の臨床試験
   を希望する、という患者はそうはいないと
   思われ、そもそも新薬の臨床試験に参加を
   希望する患者は、新薬を試したいから
   参加するのであって、
   そうでないならば標準治療を受ける、
   あるいは無治療を選択するはずで、
   誰もプラセボ(対象群)に当たりたいなどと
   思っていない、
   「必ずしも効くとは限らない、予期せぬ
   副作用があるかもしれないリスクも負う」
   と覚悟を決めて新薬に賭けるのです。
   そういう状況下でのプラセボ群の設定を、
    命の掛かった治療、厳しい局面の癌患者
    に行うのは、「非人道的」だと、
    述べているのです。
    患者の命は1つですから、
    患者は医療研究用のモルモットでは
    ありませんから。


ー◆ー◆ー◆ー

AnswersNews(株式会社クイック)
『【UPDATE】5陣営がしのぎを削る免疫チェックポイント阻害薬、最新の国内開発状況まとめ』より引用

乳癌の国際大規模臨床試験をしているのは
アテゾリズマブ(テセントリク)の他には
ペンブロリズマブ(キイトルーダ)。
乳癌に関するキイトルーダの結果は、
まだ公表されていない。
因みにキイトルーダは、過去にも書いた
ように、肺癌の臨床試験の勝者であり、
近いうちに売上はオプジーボを抜くと
言われている。

  ⬇関連過去記事 (リンク貼っておきました)

    (免疫チェックポイント阻害剤)

出典  AnswersNews(株式会社クイック)

キイトルーダが6位に入り、前年同期比
96.6%増(倍増)。


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