免疫細胞療法の比較 調べたこと6 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

2015年5月~ 活性化自己リンパ球療法を
始める前に調べたことを書き残します。
2年前の情報なので、最新ではない点は
ご留意の上、必要な方はご自身で調べて
下さいね。

免疫細胞療法比較(リンフォテックHP)

がんペプチドワクチン療法と関根法
・ペプチド抗原を化学合成した「がんペプチド
   抗原」を投与し、患者のTリンパ球を
   身体の中で癌を攻撃できるリンパ球
   「がん特異的リンパ球」に変化させて、
   がんを治療するのがペプチドワクチン療法

・関根法では患者の血液の中にある   
   「がん特異的リンパ球」を含むリンパ球を
    身体の外(研究室)でがん抗原を用いず、
    『がん抗原ー樹状細胞』による刺激と
    似た活性化手法で活性化させ増殖させる。
    活性化させたTリンパ球群を投与して
    行うがん治療。
    直接癌細胞を攻撃するリンパ球(キラーT
    細胞 )だけでなく、体内の免疫機能の
    活性化を手助けするようなリンパ球
    (ヘルパーT細胞)も投与されるので、
    患者の免疫反応性も高まる。
    これにより、QOLの改善や抗がん剤や
    放射線療法の副作用を軽減する効果
    期待できる。

樹状細胞療法と関根法
・樹状細胞療法は、理論上では、がんを認識
  するように教育を行うので実な教育が 
  行えれば効果が期待できる研究段階の療法
  現在では、癌組織に直接樹状細胞を注入
  すると、効果があることが分かっている。
  しかし、樹状細胞が、効率よく癌細胞に到達
  出来るような工夫が考えられているか、
  かつ確実にがん細胞の特徴を捉えているかの
  確認が必要となる。
  現段階では、がんの特徴を確実に認識させる
  ことは大変難しいとされている。

・樹状細胞療法に使用する細胞は、アフェ
  レーシス(成分採血)により、2時間ほど
  かけて抽出される。血液中から大量の
  リンパ球や単球を体外循環により採取する
  ので非常に患者の負担(リスク)が大きい。
  免疫力を心配される場合には不向きと
  言われている。
  (効果がなかった場合は免疫力の低下のみ
   残る)

・この点、活性化自己リンパ球療法は、
  1回の採血が20~50mlと少量であり、
  しかも1回の採血で複数回投与することが   
  でき、採血による患者の負担が少なくて
  済む。

・樹状細胞療法が有効である可能性は、
  理論で構築されつつあるが、樹状細胞療法
  が有効と思われる例では、
  活性化自己リンパ球療法も有効であると
  考えている。
  それは、両者ともよく似た活性化が
  起こっているから。

▼NK細胞療法と関根法
NK細胞療法はLAK療法とも言われ
   一時盛んに研究されていたが、
  期待したほどの治療効果がなかった。
  その理由は、癌細胞に対する殺傷力は
  T細胞の約3分の1程度で、さらに
  血管壁を通過して癌に到達することが
  困難であるためと言われている。
  また、IL-2の副作用も強いこととあり、
  LAK療法は数年で後退した。

・最近、少量の血液から活性化培養する
  方法が開発され、いくつかの医療機関で
  臨床応用されているが、
  培養方法やその効果に関する学術的な
  報告はほとんどなく
  その臨床効果は確認されていない。

・『関根法』で培養している活性化自己
  リンパ球は、血管壁を通過して癌に到達
  することが可能で、抗腫瘍効果が期待
  できる。
  また、活性化自己リンパ球投与時に
  抗CD3抗体やIL-2を除いているため、
  重篤な副作用もない。

・効果については臨床試験を実施し、
  有効性の確認を行っている。
  結果は、英国医学雑誌「Lancet」に掲載され
  世界の医学会に認められた。
    ※大腸がん。抗がん剤と違って癌種は
     あまり関係ないのでは、と私は思う。
     きちんと筋を通した療法という点、
     副作用がほぼない点を、私は評価する。


免疫細胞療法の種類(リンパ球バンクHP) 

「NK細胞は活性を上げない
 と役に立たない」
「増殖させると活性が下がる」
という壁

下矢印  解決策

-1  NK細胞培養のジレンマを抱えたまま
         のもの(日本版LAK療法)

-2   培養が難しいNK細胞の代わりに
          他の免疫細胞を用いるもの
         (T細胞系)    
  ※関根法、CD3-LAK法のT細胞はこれ

  免疫細胞への刺激物を模索中のもの
     (ペプチドワクチンなど)

  独自の培養方法  ANK療法
     (リンパ球バンク/勅使川原)


日本版LAK療法とは

ANK療法を除けば、「NK細胞を培養
   している」とする各種免疫療法は、
   基本的に同じもの。
   日本版LAK療法と総称しているが、
   個々の名称は、
   NK細胞療法、活性化NK療法、
  活性化自己リンパ球療法、あるいは、
  もっと独自の名称を使っている場合もあり
  様々。
  (例外は、広島大学で生体肝移植の際に
   用いられるLAK療法)

・静脈血を20(30~40の場合もある)ml程度
   採血し、リンパ球を分離後、低濃度IL2を
  含む一般的な培地(市販されている)を
  用いて、2週間程度、血液バッグの中に
  細胞を静置する。
  一般のクリニックでも手軽に行え、
  培養原価が安く、各地のクリニックが
  独自に行っている。
  全国で100以上のクリニックで実施されて
  いる模様。
  2週間の培養期間中に、ざっと10倍前後の
  NK細胞が増えてくるが、活性が下がって
  しまう。
  この条件下では、T細胞が1000倍程度
  増殖してくるので、培養後の細胞の大半は
  T細胞。
  免疫刺激も弱いので、発熱などの副作用は
  ほとんどない。

ANK療法
・  ANK療法は、「NK細胞は活性を上げ
   ないと役に立たない」「増殖させると
   活性が下がる」活性と増殖を同時に
  成立することができない、という壁
  正面から乗り越えた世界で唯一の実用的な
  培養方法を用いている。
  (現在のANK療法で用いている培養法以外
  にも、NK細胞の本格的な活性化と増殖を
  同時に実現する技術は、勅使川原が創業前
  に開発しているが、培養コストが更に高く
  実用的とは考えていない。)

・ANK療法では、概ね90分間、動脈血を
   採取することを基本としている。
  (リンパ球以外の成分は、その場で直ちに
    体内に戻す)
  米国LAK療法より、2桁細胞数が少ない
  ことになる。(72時間  vs  1時間半)
  その代わり、患者の細胞の状態や数に
  よって大きく異なるが、所定の細胞数に
  達するまで概ね、数十倍(~数百倍)
  NK細胞を増やせる。

・現在、知られている限り、如何なる癌細胞
  でも攻撃し、かつ、正常細胞を傷つけない
  存在は、体内で、がん退治の主役を担う
  NK細胞しかいない。
  但し、NK細胞は活性が低いと、癌を攻撃
  しない。

CTL療法は

・CTLは、キラーT細胞を標的癌細胞と
  一緒に培養することで得られる。
  CTLは、覚えた標的のみを攻撃するが、
  CTLの場合、認識できる癌細胞に制限
  がある。
  (MHCクラスI分子を持つ癌細胞しか
   認識できない。)

・なお、NK細胞とキラーT細胞の中間的な
  性質を持つNK-T細胞や、γ/δT細胞も、
  癌細胞を攻撃することを確認されている。
  但し、体内に存在する数が少なく、
  NK細胞よりも格段に攻撃力が劣るため、
  癌を制圧する主役とは考えられていない。

・それ以外の免疫療法は、NK細胞の培養が
  困難なため、もっと扱い易いものを探した
  結果、こうすれば、癌を攻撃するように
  なるかもしれない」と、考え出されたもの
  
  体内で、癌細胞を攻撃する主役ではない
  細胞や物質を用い、人為的に、癌を攻撃
  させようとして研究を重ねている段階。
  実際に癌細胞を攻撃するのかどうか
  確認されていない

  免疫細胞療法は、どのようなものであって
  も(ANK療法を除く)、安全なもので、
  QOLを改善するか、少なくとも損ねない
  ものではある。
  
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