Aires 35IIIC(1957)はLeica M3(1954)のそっくりさんとして有名です。
従来モデルの八角形から、Leica M3と同じ丸みを帯びたスタイルに変身。
レンズシャッター機ながら、Leica M3に酷似したデザインは、今なら著作権侵害で販売停止になっていたでしょう。
後継機種がAires 35V(1958)なので、本来35IVと称すべきところですが、4を忌避したのでしょう。
前年の1956年に工場火災に見舞われ、新工場に移転を余儀なくされたので、縁起を担いだのかも知れません。
国産カメラ(デジカメ含む)は、型名から4を飛ばす事例が散見されます。
或いは、Leica M3と同じIII、Leica IIICと同じIIICもLeicaに倣ったのでしょうか?
35IIICはAires 35シリーズの中で最も売れた機種で、Airesの最盛期を象徴するカメラです。
35IIIC以降いろんな機種を市場投入しますが、販売は低迷し、1960年07月に経営が悪化し倒産します。
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1957年09月にP.Coral 45mm F2.4(4群5枚)付が24,500円で発売され、
翌1958年にはQ.Coral 45mm F1.9(4群6枚)付で21,500円に値下げされました。
■製造番号
35IIICの製造番号を調査結果、
(1)発売時期は異なるものの、45/2.4付と45/1.9付は同時に製造開始。
(2)製造番号体系は、Body#が従来から異なる。Lens#は従来通り。
(3)推定製造台数は、約90,000台。
■Aires 35IIIC、P.Corel 45/2.4付
Body #780,125〜803,626。F1.9付とオーバーラップ。製造場号の頭は#78なので、1957年08月製造開始。
45/2.4 Lens #781,361〜799,751。約20,000本。P(Penta)は5枚構成を意味。
製造場号の頭は#78なので、1957年08月製造開始。Bodyと同じ時期。
45/2.4は鏡筒に黒線あり。シャッターはSeikosha-MXL(B,1-500)で、45/1.9も同じ。LV(Light Value)付。
■Aires 35IIIC、H.Corel 45/1.9付
Body #780,024(取説)〜808,920。F1.9付とオーバーラップ。製造場号の頭は#78なので、1957年08月製造開始。
45/2.4 & 45/1.9付合計約29,000台。
以降、製造番号体系が異なり、月次単位になり1958年01月〜1958年06月製造と推察。
後継機種Aires 35Vの製造開始1958年07月(L#870,001〜)、発売が1958年09月なので推測は妥当かと。
#1,100,297〜1,113,080。約13,000台。1958年01月。
#1,200,036〜1,223,244。約23,000台。1958年02月。
#1,300,495〜1,315,332。約16,000台。1958年03月。
#1,400,447〜1,405,835。約 6,000台。1958年04月。
#1,500,049〜1,503,809。約 4,000台。1958年05月。
#1,600,328〜1,601,055。約 1,000台。1958年06月。
35IIIC 総計92,000台と推定。
45/1.9 Lens #762,153〜829,560。約70,000本。製造場号の頭はBody#と同じ#76で、1957年06月製造開始。
H(Hexa)は6枚構成を意味し、ガウス型(4群6枚)。鏡筒はクローム仕上げで、45/2.4のような黒線は無し。
Lens総計は20,000(45/2.4) + 70,000(45/1.9) = 90,000本で、Body#とほぼ一致。
■梱包箱、取説
45/2.4付の取説は今回確認できず。販売台数が少なかったことも影響?
■外付けセレン式露出計(Aires Meter)
物真似の人気束の間退場し