林真理子の「正妻ー慶喜と美賀子ー」を読んでいます。徳川15代将軍慶喜とその妻美賀子を描いたれっきとした歴史小説ですが、男性作家のものとは大きく視点が違います。
 江戸末期の激動の時代ですが、政治的記述はスポーツ新聞の政治蘭ほどしかなく、恋、結婚、出産、授乳た旅先でのトイレ問題から嫉妬まで、女の視点で女心を描いています。
 読んでいて、男と女が考えていることが違うのだとまざまざと教えられます。
 男と女でこうも考えていることや世の中に対する視点が違うのでは、結婚して50年、未だに女房が何を考えているかわからないのも頷けるような気がします。