ニュースで、自衛隊の幹部と中国軍の幹部の佐官級の交流会が再開されたと報じています。
 日中の軍人の交流会は、浜松にいた頃にもあって、昼間の会議の後、夜には歓迎の宴会がありました。
 7、8名づつが、向かい合って座っての宴会です。真ん中には我が方の司令官と中国側の団長がいて、隣には通訳が座っています。ところが、末席の我々のところには通訳などいません。対面に座った少佐は、英語はまるでダメなようですし、同じ漢字文化なので筆談用にと持って行ったメモも役立ちません。例えば「手紙」と書けば、日本語では手紙そのものですが、中国ではトイレットペーパーのことなのです。
 結局、ただひとつ通じた言葉が「乾杯」でした。
 僕と対面の少佐は、目が合う度に「乾杯!」で2~3時間を過ごし、宴が終った頃にはすっかり酔っ払っていました。これで日中友好は果たせたのでしょうかねえ。
 言葉の壁も、酒が乗り越えさせてくれたのかも知れません。