前日の日田公演の後はみんな日田に泊まったので、朝から移動
後ろから私の車、盗撮されていました。
久しぶりに日田から耶馬溪を抜けましたが、改めて通ると山道だな〜。数年前からそのままになっている災害工事の箇所がいくつかあったりして、大型車は通れないことになっていました。長年施行中の中津日田道路の開通が急がれますね。
築上ではプリティ・ママンという主催団体さんが勢力を上げて企画してくださり、数日前からチケットは完売。すごいことです。こちらの気合いも入ります。当日は空き待ちで待っておられる方も多くいました。みなさん会場に入れただろうか…
連日の巡業で疲れは否めませんでしたが、この日が最後だという名残惜しさがそれを上回り、いい演奏がしたい!という思いでいっぱいでした。右腕が乳酸溜まりまくりで重くだるく、もう限界かとも思われましたが、演奏しているときにはそれも忘れて熱中していましたね。
会場のピアノとも仲良くならないといけないし、楽器の鳴り方も把握しないといけない、また癖を掴んだり、コントロールの方法を探りながらのリハーサルになります。曲は結局1回しか合わせしなかったシューマンのピアノ四重奏曲とブラームスのピアノ四重奏曲第1番このメンバーなら大丈夫、という気持ちの表れでもあります。
この会場のピアノは非常にブリリアント渋みがあまりなく、正直私の好みではなかったけど、たくさん触っていい音を探していきます。ピアニストにはその時間が必要だから、10時半のゲネスタートで14時開演では本当は時間が足りません。どこかで妥協も必要。
前半は小品ありつつの、シューマンで幕開け
今回ブラームスばかりだったのでシューマンはとってもフワフワな感じがしてしまうのですが、油断すると音楽を掴めなくなります。一回心が離れちゃうと戻ってこれなくなるような。ブラームスが鉄筋コンクリートの建物だとすると、シューマンは木造みたいな。笑 一音一音がとっても繊細で大切。途中ちょっと意識が飛びそうでしたが、なんとか耐えました。
それにしても、いい曲。昔から好きな曲の一つです。
後半はブラームスのピアノ四重奏曲第1番。この曲は同じメンバーで去年の日田公演で披露した曲で、今回の築上公演をするきっかけになった曲でした。何と言っても曲がいいですね。曲に助けられます。とにかくクライマックスはフィーバー!去年の公演を思い出しつつ、それとはまた違う味付けができたかなと思います。
やりきったカルテット・メンバー
アンコールには打って変わって「ロンドンデリーの歌」を。あぁ終わっちゃう、という思いから、最初のフレーズでちょっと涙が出掛かりました。渋くて優しい、ロンドンデリーの歌でした。この曲で終われてよかった。
そして裏で余裕そうな私と、直前までさらう大樹くん。笑
いや、別に余裕なんじゃなくて、ピアニストは本当に裏ではやることないんですよ・・・
プリティ・ママンのみなさま。たくさんのお気遣いありがとうございました。