(2017年2月22日の記事を再更新しています)
「こんなこと、初めて人に言ったかも」
「ここまで話すつもりじゃなかったのに…(気づいたら話してました)」
「これ、話してていいんですかね?」
…こんな言葉が、私と話している人の口から出てくることがある。
男女問わず。
対面カウンセリングの場で、ではなく、普通に会ってお話しているとき。
これを言われるたびに、私のほうがいつもビックリします。
だって、お相手の方は、普通にそれを話しているように感じるから。
あぁ、普段、周りの人にもお話されていることなのかなって感じる。
…しかし、そうじゃないらしい。
「引き出して」しまったらしい。
「話せる空気」をどうやら作ってるらしい。
「言いたくなる」らしい。
こんなことがあるたびに、思い出すことがあります。
もう10年以上前。
まだ、カウンセリングの「カ」の字も知らずに過ごしていたころ。
ある年上の方と話をしていました。
その人は、離婚経験のある人で、元奥さまと相当争った方でした。
結婚もしていない当時の私には、「リコン」という未知のことをやっている人、に見えました。
(今から考えれば失礼な話ですけども(^_^;))
離婚した人って何を考えているんだろう?
どんな経験だったんだろう?
これからこの人どうするんだろう?
…単純に興味が湧いたので、相手のお話を聞きつつ、自分の聞きたいことは相手に投げかけてみていたわけ。
(質問する癖はこのころからすでにある)
離婚以来女性不信になって、恋愛ができない、という話まで出てきたので、その先もさらに聞いた気がします。
たぶん、その方は、「いつも人にはしゃべらないこと」まで、私に随分しゃべったのだと思う。
そして、そんな自分がとても不思議だったようです。
後日、こんなメールをもらいました。
「なぜ、ここまで私は、自分自身をさらけ出したりできたのでしょうか?
一番人に触れられたくないこと、知られたくないことを、本当にたくさんお話できたのでしょうか?
その答えは…単純かもしれませんが、
「受け止めて、また、理解してあげよう」
としてくださったからだと思います。
それは、非常に「重い」話や、「聞くに耐え難い」話ばかりであり、
普通の人は表面的な同情を寄せるか、逆に迷惑がられる…ごく一般的な反応です。
しかし、あなたは、ただただ受け止め続け、そして、同情とかではなく、「理解」してやろうとしてくださった。
人の裏側の話を聞いて、それを真剣に受け止め、理解しようとする人…なかなかいないと思います」
…カウンセラーになろうとか、まだ考える前の話です(^^;)
心理学も、傾聴も、まだ知らないとき。
心屋塾が生まれていないとき(笑)
そのころから、こんなことやってたんだなーーー、こんなこと言われてたんだなーーーと、時々、懐かしく思い出す。
人には、「裏」「闇」「秘密」「隠していること」がある。
それは自分もそうだったし、それを外に出せないからこその悩みも抱えました。
人には「裏」があって当たり前だった。
「やさしい人」は、鋭いトゲを隠しているし、
「怖そうに見える人」は、実は怖い人ではない。
「いい人」に出会うと、この人はどんな腹黒さを持っているのだろうと興味がわく。
人には言えない気持ち、
出せない秘密、
公にできない事情、
そんなものを隠し持って生きている。
「柔らかい人」が凶暴さを見せると、周囲の人は、
「あんな人だと思わなかった」という。
勝手なものだ。
その「裏」も含めての、その人なのに。
人の話を深い部分まで聞ける人、と言われて、当時の私はすごく嬉しかったのです。
それは同時に、自分にも「裏」「闇」「秘密」があっていいのだと思えたから。
自分のそういう部分も、存在してていいよって、許せたから。
後に心屋塾に出会い、むしろそっちを全開にして生きた方がいいと知ることになるわけですが( ̄▽ ̄)
今、人の「裏」「闇」「秘密」を聞くのがお仕事のひとつになっている。
「こんなこと、初めて人に言ったかも」
「ここまで話すつもりじゃなかったのに…(気づいたら話してました)」
「これ、話してていいんですかね?」
人の「裏」にも、最初からOKを出しているので、きっとこうなるんだろうな、と思っています。
上に書いた方から学んだことは実は多くて。
男性は、言えないことが多い
ということ。
特に、自分の傷、痛みに触れること、プライドが壊れることに関しては。
触れられたくない部分は、触らせない。
聞かれたくないことは、話さない。
近づきすぎると、自分を閉じる。
いったん閉じたら、なかなか開けてくれない。
全ての人ではないけれど、そういう面が強い人もいるのだ。
本当に、繊細で、デリケート。
でも、誰かに受け入れられたい。
本当は、誰かに愛されたい。
そんな気持ちを持っている人たち。
彼や旦那さま、好きな人の、そんな部分にとまどう女性も多いよね。
性的な部分にも、ダイレクトに反映されるときがある。
自分の「裏」と仲良くなる。
パートナーの「裏」を理解する。
どちらも大事だなーと思います^ ^