5月も終わろうとしています。
今月の一番悲しいニュースといえば川崎の19人殺傷事件でしょう。
もう本当に言葉がなく、亡くなられたご遺族の方々、またお怪我をされた方、そのご家族がどんなに辛いことかと心が痛みます。
時間がみなそこで止まってしまったのですから。
犯人に対して、一ミリの同情もなく、怒りしかないです。
この事件を聞いた時、息子が中学校の時に、背後から背中をカッターで切られたときのことと重なりました。
息子の治療にあたってくれた病院の先生方は一様に、息子以上に、カッターナイフをいつも持ち歩き、理由もなく切りつける人のほうが、問題だからその子はきちんと病院にかかって治療するべきだとおっしゃってました。
それを学校の校長先生に伝えたところ、かえってきた答えは
「大げさな医者だな」
やった子の親後さんにも一応お伝えしましたが、そんな必要ないという感じでした。
今回の犯人も、中学時代に人を鉛筆で刺すようなこともしていたと報道でもありましたが、このような殺人をする人は、その兆候は早いうちから出ているのです。
普通には心が育っていなくて誤作動している。
気に入らないことがあったりして喧嘩するのはよくあって、それでケガをするとかでしたら、問題ないのです。
それが理由もなく、自分より弱そうな刺しやすいものを刺しちゃうところに異常さがあります。
明らかにおかしいことが起こっているのに、学校や役所は、面倒なことに巻き込まれたくないから、見て見ぬふり。
やった本人もべつに反省ないですし、というか、切りつけること、刺すことは、悪いことだと思っていない。
またその子をとりまくまわりも、そんなたいしたことのように思っている。
から、それに対して「ダメだよ」という程度で終わり。
なんだかみんな麻痺しているんですね。
子供とはいえ、人を傷つけても何も感じない異常な行動をとっている人を、普通の人と同じように対応してはいけないと思います。
そのような人たちがどうしたら犯罪を繰り返さないかを研究し、もっと社会できちんと受け皿を整備するべきです。
できるだけ小さいうちに。
引きこもりが、悪いようなニュアンスの記事が出たりもしていましたが、引きこもりと殺人者はまったく種類が違います。
そもそも“ひきこもり”って一言でくくることがおかしいです。
家からでない人はひとりひとり、事情が違うのですから。
また「一人で死ねばなどと言わないように」ということも、それはまた第2、第3の事件を引き起こさないようにとの配慮もあってのことかもしれませんが。今、正論のようにそれを言うのは、被害に遭われた方をさらに傷つけます。
自分の子供が、理由もなく、切りつけられて、犯人の自殺の道ずれになんかされてたまりますか。
本当に被害に遭われた人を思ったら絶対にでない言葉だと思います。
カリタスはいい学校ですから、安全にとても気を配っていると思います。
だから、こんなすごい被害でしたが、その場に運転手さんや先生がいらしたから、最小限だったのではないでしょうか。
大人がいなかったら、さらにたくさんの被害者を出したでしょう。
先生方がいらしてもこのような事件は起こってしまうわけですから、もうSPをつけるしかないですね。
被害に遭われた方とご家族に心よりお見舞い申し上げます。