【世代交代 ー己れの脳を知る ー】 | 宮沢たかひと Powered by Ameba
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社内政治の結果として、 このような正式な社内会議の場で 後継者が決まるのであれば、健全な方ではないか。鈴木氏の潔い引き際は立派と思う。

企業でも政党でも病院でも、世代交代は難しい。

高齢化による脳機能の生理的低下を客観的かつ科学的に受けとめ、リーダー自らが引退年齢を設定するのが賢明である。

神経科学的には、リーダーの潮時は75歳あたりと思う。

個人差はあるが、認知症でなくてもこの年齢を過ぎると判断の質もスピードも落ちてくる。同時に、前頭葉の機能低下により支配欲の抑えが効かなくなり、組織を私物化しようとする傾向が出てくる。強引な世襲がその現れである。

カリスマリーダーの肉親がその組織内にいるとき、そのリーダーがよほど自分に厳しくない限り、「世襲」という囁きに勝つのは並大抵ではない。

私も多くのリーダーを見てきたが、進退の潔さを示したリーダーは少ない。せっかく良い業績を残しても、残念な結末をむかえるリーダーは絶えない。

肉親を組織に入れた場合でも、他の社員 (組織のメンバー) と同等に扱い、世襲にするか否かは社員に決めてもらうのがよい。

これからの超高齢化時代、引退後のリーダーは生きざまの多様な選択肢を自らが創出し、組織にしがみつかなくても、楽しく生き甲斐をもって生きられる社会風土にすることが重要である。

そうでないと、若手中堅社員のやる気をそぎ、組織活力と社会活力の低下に繋がる。