2024年6月17日

 

 あっという間に出発まで2週間というタイミングになりました。不安があった現地での活動内容も概ね固まってきて、あとは現地で調整できるレベルに落ち着きました。どれだけ準備をしても現地で変更が必ずあるので、ある意味何か予測不可能なことが起こると覚悟と決めて、細かい部分は拘らないことにしました。

 

 ところで、プロジェクトをやる上で一番大変なのは資金集めです。これは20年前に活動を始めた時からずっとある問題ですが、少しずつ形を変えて今のスタイルに落ち着きました。僕が一番重視しているのは持続可能な活動であることです。最初の方はがんばってイベントを何度も開き、その度に個人から資金を集っていましたが、その方法ではスタッフがすり減ってしまうことに気がつきました。NPOのように年間費を会員から集める方法も模索したのですが、やはりなかなかプロジェクト費用を賄うほどの予算を作ることは難しい。試行錯誤した結果、現在は年間会員のみなさまからのサポート、個人の方々からのご支援に加え、予算の大半を企業様からの支援金と、財団からの助成金で賄うようになりました。とはいえやはり毎年数百万円のお金を集めなければならないため、簡単ではありません。応援してくださる企業様にはしっかりとプロジェクトの魅力を感じてもらうためにプレゼンをしなければなりません。また助成金をいただくためにはプロジェクトの意義を文章にして、説得力のある説明ができなければなりません。

 

 

 この20年間、活動を続けるためにいろんな努力をしてきましたが、それが活動に厚みをつけてくれたと思っています。最初は思いつきだったものも、年を追うごとにブラッシュアップしていき、精度が増していきました。活動の初期からご支援いただいている企業様、いろんなご縁でご支援いただけるようになった企業様、支えてくださる方々との出会いも僕にとってはかけがえのない財産です。そんな企業様との出会いは、ある意味僕の人生の歩みそのものだったりします。せっかくなのでプロジェクトをご支援いただいている企業様との出会いを、今回はご紹介させていただこうと思います。

 

 

株式会社サクラクレパス 

サクラクレパス 様は2006年の東ティモールの時から活動をご支援いただいています。今やOver the Wallといえばサクラクレパスのアクリル絵の具というイメージになっているぐらい初期からお世話になっています。サクラクレパス様のアクリル絵具はマットで、とても発色が良く、僕の作品スタイルにぴったりとあっています。むしろこの絵具を使うようになったことから現在のスタイルになったと言っても過言ではありません。今回も現地で行うワークショップの画材を全て提供いただけることになりました。本当に感謝しております。

 

 

株式会社サガシキ

サガシキ様は地元佐賀の企業で、Over the Wall以前のケニアのプロジェクトからずっと支援していただいています。会社には僕のギャラリーが作られており、来客者に見ていただけるようになっています。本当に長く活動を支えていただいており、感謝してもしきれません。

 

 

株式会社ぷろぺら 

ぷろぺら様は僕がロンドンから帰国後、日本での最初の仕事として担当させていただいたNHKの「熱中時間」でお世話になったのがご縁です。絵描きとして食べれるようになったきっかけを作っていただきました。当時は会社化されていませんでしたが、あれからずっと活動を応援していただいており、気づけば18年のお付き合いになります。本当に感謝です。

 

 

株式会社未来企画

 

未来企画様の社長の福井くんは、僕が初めてケニアに行った2006年にマゴソスクールで出会いました。当時早稲田の学生だった彼が会社を立ち上げ、Over the Wallのメンバーとしてウクライナ、エクアドルと参加してくれました。現在はスポンサーとしてOver the Wallの活動を支えてくれています。

 

KOMABA

 

KOMABA様は僕が2011年にシンガポールで東北支援の活動をした際に受け入れ先になってくれた晋太郎さんが立ち上げた学習塾です。毎年子供たちが購入してくれるファイルが支援金としてOver the Wallに渡る仕組みとなっており、2015年のケニアのプロジェクトからずっと支えていただいています。昨年のシロアムのプロジェクトから晋太郎さん自身も現地入りしてくれており、今年のパラオも息子のジン君と共に参加してくれることになっています。

 

Happy Care Life株式会社

 

Happy Care Life様はエクアドルのプロジェクトからご支援をいただいているのですが、今年は放課後等デイサービスはればれにて、子供たちと壁画を制作する事業を行ってくださいました。地元嬉野を盛り上げるために様々な取り組みをされており、僕も本当にお世話になっています。

 

 

竹並建設株式会社

 

竹並建設様はパキスタンのプロジェクトからご支援をいただいており、毎年会社の納会にてプロジェクト報告会を企画してくださり、訪問させていただいています。プロジェクトが一番厳しいタイミングに支えていただき、現在まで本当にお世話になっています。

 

 

松本産業株式会社

 

松本産業様は石巻の企業で、2年前に「花咲かくじら」を描く事業を行っていただいたご縁で支援をいただけるようになりました。実は今回のパラオでのプロジェクトのきっかけでもありました。社長の松本さんご夫妻は今回パラオに来てくださることになっており、中盤のワークショップのお手伝いをお願いしています。本当に素晴らしいご縁に感謝です。

 

 

松尾建設株式会社

 

松尾建設様は今回のプロジェクトからスポンサーになってくださいました。九州最大の建設会社であり、実は僕の父親が定年まで勤めた会社でもあります。運命的なものを感じており、いつかプロジェクトのご説明にあがりたいと考えていたところ、今年その機会をいただき今回のパラオからご支援をいただけることになりました。ご縁を大切にしてくださり、本当に感謝しています。

 

 

医療法人社団 悠星 湘南デンタルケアークリニック

 

デンタルケアー様は今年北斎の壁画を描かせていただいた歯医者さんです。軽井沢のご縁から壁画を描かせていただき今回プロジェクトのご支援をいただきました。デンタルケアー様にはたくさんのファンの方がおられ、その方々にも今回たくさんご支援をいただきました。本当に感謝です。

 

 

Nさん

Nさんは企業枠でご支援をいただいている個人の方です。エクアドルのプロジェクトからご支援をいただいているスポンサーでありながら、僕の絵のコレクターでもあります。プロジェクトとしても絵描きとしてもご支援をいただいており、僕にとってはかけがえのない方です。

 

 

 みなさま人生の大切なタイミングで出会い、支えていただいています。特別に何かお返しできるわけではないのですが、毎年活動が終わるとご報告にあがり感謝の気持ちを伝えます。僕の人生に欠かせない方々です。個人で支えてくださっている方々も、企業の方々も、もちろん助成金を出してくださる方々も、皆様の支えがこのプロジェクトを可能にしています。僕にできることは、誠意を尽くしてこれからもしっかりと活動を続けていくことだと思っています。

 

 

 

※Over the Wallでは活動をご支援してくださる企業様を募集しております!詳しくはこちらからお問い合わせください。

 

Over the Wall 事務局

info@world-mural-project.com