岡田茂吉師の御論文です
不可解な政党人
『救世』54号、昭和25(1950)年3月18日発行
日本の政党人をみると、実に奇怪極まる感がするは吾らのみではあるまい、
それは何かというと、自党の言は何事も正しく、他党のそれは何事も間違って
いると決めてしまう態度である、従って他党がいかに良い意見を吐いても全部
といいたい程否定する、他党の政府がいかに善政を行っても必ず悪政と決め
る、理屈も何もあったものではない、まるで馬鹿の一つ覚えのように、敵党に非
難を浴せる外何にも知らないようである、しかもその場合、相手に対し怨み重
なる仇敵のように憎々しい言論を振う、これをみる国民は常に不快を感ずると
共に、一面心細い気もする、というのは政党人のあまりに雅量の乏しい事と、
党の利害のみを本意としすぎる事で、国民の利害などテンデ関心を持たないよ
うに見えるからである。
よくアメリカ等では、敵党の意見も正しければ賛意を表するという事を聞くが、
実に羨しい限りである、したがってたとえ敵の意見であっても、是は是とし非は
非とする、公平な観方をする態度こそ国民等しく要望してやまないところであ
る。
また反対党の政府となると、それを倒そうとするのみに汲々(きゅうきゅう)と
している、時の政府の政策となると、いささかの欠点でも容赦しない態度は実に
小乗的である、今少し寛容な態度で眺める余裕があって欲しいと思うのは、誰
しも同感であろう、ゆえに政府にいささかの失敗でもあると鬼の首でも取ったよ
うに騒ぎ立てる、これらを見る時日本の政党人なる者は国家を善くし国民の幸
福を増進する等は後廻しとし先(ま)ず敵党を攻撃し、ただ内閣を倒し政権にあ
りつけばいいとしか思われない、それが彼らの方針としているようである。
何よりも国会の醜態状態をみればよく判る、攻撃のための攻撃、揚足とり、
弥次、喧噪はては腕力沙汰にまで及ぶというので実に視るに堪えないものがあ
る、全くこういう議員によって政治が行われるとすれば、不幸なる者よ、汝の名
は日本国民なりといいたいくらいである。
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