中長期的に見た美容医療とコロナウィルス対策 | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

前回のブログは多方面から反響があり、患者様からは来院の指標になると言われる事が多いです。今回はもう少し踏み込んだ話を書きたいと思います。再度申し上げますが、あくまで私個人の見解です。基本的な事項については日本美容外科学会の指針に則っています。

 

美容医療は人によって価値観が違うとは思います。不要かどうかの判断は主観です。化粧する人もしない人もいます。外見を気にするかどうか、おそらくこの時期、気にしない方が増えているでしょうし、今後もその傾向は少し残るかもしれません。美容を一生涯不要と考え直す人がいても、その思考を否定するつもりもありません。

しかし当院において今も来院下さる患者様は不要ではないと思うから通院頂いているので、学会等の基準を守り、感染対策をしっかりとして診療をしています。どうぞ気兼ねなくご来院下さい。

 

もちろん1ヵ月など短期的であれば美容は不急です。流石にちょっと控えるべきであろうと考えて当然です。しかし緊急事態宣言が出て1ヵ月を超え、制限ある生活は中長期化するでしょう。美容・化粧品やファッションなどの産業は長期的にも不要であると言う人は少ないのではないかとは思います。国の方針、新しい生活様式に従いながら自身の社会生活、仕事や趣味を再開しないといけないのだろうと考えます。

 

あとは医療機関がどれだけ感染対策をして患者様を受け入れるか,安心して頂くかによるのかなと思います。長期的なビジョンに則った対応と言うべきでしょうか。

現在,当院では来院時の検温、受付ではアクリルの透明防護板で飛沫を防ぎ、ドアや窓の開放で換気を常に行い、職員全員がマスクとゴーグル着用、診察室は患者様一人入るごとに椅子など触れたものを清拭しています。基本的には健常者が対象の美容医療ですが、一般クリニックと同じレベルの防御はしています。

 

では他の国はどうでしょうか。

台湾人医師Peter Pengが感染対策をネットで紹介しています。彼は私の古くからの友人で,今では誰もが知るアジアを代表する美容皮膚科医。医師が多数所属する大きなクリニックを高雄で開設しています。医師としても経営者としても私は足元にも及ばないですが、不思議と仲良くしてもらっています。

具体的な対策についてのビデオはこちら

 

下はキャプチャー画像。

ここでPeterはマスクできるからアグレッシブな治療をするにはベストな時期と言っており、確かに事実ですが、日本ではこれを公言することは憚られます(笑)さすが台湾。

 

 

きちんと対策をして、そのうえで美容医療によって心の安定を得ることを当院では目指そうと思います。

短期では患者様の安全のためある程度自粛は必要だと思います。中長期では、美容とは言え症状が悪化するものもありますし、取り返しがつかないものもあります。口紅などメイク道具との違いはそこにあります。もちろんピュアな美容医療でも、老けてから治療するよりも老けないようメンテナンスも重要です。心理的にも女性から長期に「美容」を奪うことは避けて然るべきです。

 

アフターコロナを考えた診療が考えられるべき時期なのかもしれません。

 

ある種の美容バブルであった時期は過ぎ、美容医療は今後大きく変わるでしょう。