ピコ秒レーザーはやっぱり優れもの | 美容外科開業医の独り言

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美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

またブログをしばらく放置していました。

先週末は土日それぞれ美容医療機器の講演をさせて頂きました。

 

土曜日は夜にピコ秒レーザーPicowayの講演。

Picowayは現在シミの治療には最も優れた機器です。従来では難しかった色調の薄いシミも反応してくれます。最大の特長は照射時間。他社製と比較して短い時間(375ピコ秒)で照射されるため、周囲への熱作用、音響作用が圧倒的に少なく、余計なダメージを与えずにきっちりとシミを取っていきます。なによりピコ秒レーザーの主作用である光音響効果は照射時間の2乗に反比例します。半分の照射時間なら光音響効果は何と4倍だそうです!

 

照射時間これは工業分野でのレーザーアブレージョンにおいて、短い照射時間(パルス幅)であるほど材質のクラック(亀裂)やマイクロデブリ(削りカス)が生じない精巧な加工ができるのに似ています。

最大パワーを売りにするメーカーもありますが、最大出力を使うことがないピコ秒レーザーにおいてパルス幅がいかに重要か、我々医師はきちんと理解する必要があります。

またこのパルス幅が300ピコ秒になった新しい波長の785 nmハンドピースの効果も提示しました。

 

そして、もうすぐ製品化されるであろう顔全体を照射するための特殊なハンドピースについても、臨床結果を供覧しました。

これはワクワクするようなデータであり、全てのピコ秒レーザーの機能を網羅する可能性を秘めています。

 

入れ墨だけではなく、ポイントの薄いシミ、肝斑、顔全体の美白、シワ、質感など皮膚表面における均一性を得るための機器としてピコ秒レーザーの将来性はまだまだ広がっていきそうです。

 

日曜日のセミナーのお話しはまた次回に。