美容医療の発展を願って | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

先週末も業者さんのセミナーでバタバタしていました。

業者のセミナーというのは、医師向けに機器の理論と結果を解説し、実際の使い方をレクチャーするというものが殆どです。最近は特に地方都市で少人数制として、より深くまでしっかり習得できるようなセミナーが多くなっています。

私は毎月何度か、仕事が休みの時にこのようなセミナーの講師を務めさせて頂いています。その最大の理由は、正しい理論、知識と技術の普及無しでは日本の美容医療が発展しないという想いがあるからです。

私がこの業界に入った頃は、美容医療というのはまだまだ怪しい部分が多く、機器や注入に至っては理論などないに等しいものもありました。
大学系の形成外科、皮膚科のドクターはきちんとした治療をしていることが多かったのですが、それ以外の多くは怪しい分野でした。
しかし、美容医療の分野はこの10数年で飛躍的発展を遂げました。怪しい分野ではなく一つの医療分野として大学でも実践されています。
昔は特定の患者層だけが対象となっていたのが、今では殆どの人がその対象となり、気軽に受診もします。
それに伴い、美容医療に関わる医師数は増加し、ごく一部の専門家だけが実践していく分野ではなくなっています。
子育て中の女性医師、諸事情で専門を変更して美容系を学んでいる医師など、いわゆる形成外科・皮膚科専門医ではない人達も沢山いますし、楽しく明るい分野になってきました。

すごく良いことだと思いますが、問題点もあります。
次々新しい治療が登場し、医学書を読むだけでついて行ける分野ではないのです。
適当な知識のまま治療をすればトラブルも増えてしまいます。また保険外診療である以上、ビジネスとしてだけの美容医療に走る傾向にもあります。
また、人を出し抜いたり、騙したり、間違った知識を振りかざしていたり、そのような業界になることは避けなければいけません。

自分の得た情報、経験をみんなでシェアして、業界全体が良い方向に向かうなかでの一つの細い道にでもなれば良いなと思って仕事をしています。
そしてこのブログも、そんな役割を少しでも持たせることができたら幸いです。
自身の名声や欲、自慢のために目立つことは好まないのですが、人との関わりはなかなか難しいですね。。。。

今日は何だかぼやきです。