アダルトニキビやケロイド・肥厚性瘢痕に有効な最新機器レガート2 | 美容外科開業医の独り言

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外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

講演準備などで慌ただしく、ブログ更新をサボりがちです。。。。

さて、
先週末は当院導入の最新機器レガート2のミニセミナーでした。
その革新性や、実際の施術方法について等お話しをさせて頂き、実演しました。

レガート2はイスラエルAlma lasers社の製品で、iTEDテクノロジーという高周波プラズマiPixelと高圧超音波導入IMPACTの2つのハンドピースを有する機器です。1年以上前から当院でテストをし、日本人向け設定などをデータ集積して模索してきましたが、先日完成しましたので、輸入代行会社を通じて我が国において販売を開始した製品です。ということなので当院が本邦初導入、現在数台が国内で稼働しています。海外では既に韓国でも70台程度が稼働していますし、欧米や南米でも実績がある機器です。

iPixelはプラズマという光でもラジオ波でもないエネルギーを用いる事で皮膚表面に様々な変化をもたらします。プラズマは電離粒子のエネルギーの力によって、皮膚表面の剥離作用は僅かながらも深部まで熱作用を及ぼし、またプラズマ殺菌という作用も持ちます。
具体的には皮膚表面を3日程度の薄いかさぶた(化粧で隠せます)が生じる程度の力で剥がしつつ深部のコラーゲン再生を促します。これによって皮膚の質感を均一に整えます。張りや艶を出すのですが、ニキビ痕などでは従来のフラクショナルレーザーのような削って、持ち上げてという力よりもしっかりと張りを出すことで改善をしますし、ニキビが出ている状態でも照射が可能です。特にアダルトニキビに対しては質感を整えつつ殺菌しますので、肌が綺麗になりつつもニキビが出にくい状態を作ります。色々な方法を用いてもなかなかすっきりと治らないアダルトニキビには有効なのです。
加齢によって張りを失った肌に対しては引き締め感が生じます。
但し、効果の発現はなぜか不思議と1ヶ月毎に3回実施後です。

またIMPACTは物理的に叩きつけるような強い圧をかけることのできる超音波です。従来の薬剤導入法と比較して高濃度大量かつ深部まで各種薬剤を浸透させます。ニキビに対する薬剤、肌質に対する薬剤を導入するのに優れています。
そして海外でも注目されているのが傷跡に対するステロイド注射療法に代わる手法としてです。ケロイドや広範囲に生じた面状の傷跡に対しては従来ステロイド注射をおこなうと不均一でムラが生じますし、何より強い痛みがあります。IMPACTを用いる事によって、痛みがかなり軽減され、かつ綺麗に薬剤を浸透させます。肩や胸にある広範囲なケロイド・肥厚性瘢痕・熱傷後瘢痕に対しては現実問題なかなか良い治療法がなく苦戦していましたが、この方法によって良好な結果が得られるようになってきました。これは大変高く評価されており、美容医療としてだけでなく、形成外科・皮膚科における傷跡治療の難治例にも大きな福音です。

このレガート治療、実は半年ほど前からクリニックでは本格的な使用を始めていますが、まだホームページ上では公開していません。診察の上で必要な人には個別にお話をして対応させて頂いていましたが、本ブログをもって一般に治療を開始します。
治療費は、IMPACT消耗品(出血などにより患者様自身に触れる部分、本人だけに反復使用)が初回に1万程度必要ですが、ケロイド・傷跡では1回1~2万、ニキビや肌ケアでは顔全体で1回3万円程度となります。
もうしばらくしたらクリニック公式サイト情報ページを書き上げますが、まずはご紹介。