新しい高周波治療の流れ | 美容外科開業医の独り言

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美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

昨日は雑誌の取材などあり、バタバタ....
予約混雑が加速されるので普段あまり取材を受けないのですが、知り合いの紹介ということもあり、久々に引き受けました。慣れない写真撮影などでちょっと疲れました。

さて、今年の美容医療の流れとして痩身関係があることは以前から何度か書いていますが、もう一つ、高周波(電気・ラジオ波)を用いた新しい治療が幾つか登場しています。レーザーと異なり、肌表面に大きなダメージを与えず内部に熱を発生させることが可能なため、様々な手法でアプローチが試みられています。狙いはシワ・張りとにきび跡のような、皮膚の深部(真皮)を変化させる必要があるものです。にきび跡は皮膚表面の瘢痕も併せて対処すべき要素ですが、シワなどの場合は内部的な変化で効果が期待できます。
現在販売されているものとしては、イントラセルという無数の針を肌に差し込み、高周波を流す機器(以前にも何度か書きました)があります。評価途中の機器ではありますが、ちょっと発想は革新的です。
同様に針を刺す機器としてプライメーバがあります。これはよりシワなどに特化した機器のようです。今年後半に販売となるかどうか....
針を差し込まずに同様のことをする機器がe-matrix。針を刺すタイプは表面ダメージが殆どないのですが、この機器の場合は皮膚表面にも高周波が流れるので少しダメージが生じます。表面でどれだけエネルギ-が奪われるのか、また表面のダメージが大きくならないようにどれだけエネルギーを与えられるかが鍵となるでしょう。
今までの高周波治療というのは、サーマクールやテノールのように広範囲に大きなエネルギーを一気に、もしくはじわじわと与えて熱の力そのものでコラーゲンを再生させるものですが、今度登場するものはもっと標的の真皮を狙ってしっかりと局所に高い熱を与え、コラーゲンの再生を強く起こすタイプです。レーザーでもフラクショナルレーザーと言って面ではなく無数の点状に強いエネルギーを与えるものが登場し、評価を得ていますが、いよいよ高周波もその方向に向かうようです。