たるみ治療は長い目で | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

当院では多数のたるみ治療機を導入しています。
サーマクール(高周波)、ウルセラシステム(超音波)、ジェントルヤグ(Nd:YAGレーザー)、リファーム・マトリックスIR(光・レーザー・高周波)、アキュスカルプ(脂肪溶解レーザー)、テノールなどです。

その中で痛みが殆どなく、腫れも生じない機器がテノールとリファーム、ジェントルヤグです。
リファームは光と高周波を照射することで、広範囲に熱を与え引き締め作用を即時性に誘導し、徐々に戻っていくという機械で、予防より早く結果が欲しい人向けですが、効果の持続は長くはありません。
ジェントルヤグは2種類の照射方法がありますが、痛みの少ないのはレーザーのシャワーを浴びるような暖かい感覚で実施する方法で、かなりの数を照射します。ふっくらした感じが翌日には起こり、徐々に戻っていきます。
この2つは、縁密に言えばコラーゲンが増えるという本質的なたるみ治療機ではなく、温熱効果による即時反応が主となり、副次的に後でコラーゲンが増えてくると思われます。

一方テノールは、緩やかな蓄熱効果によってリンパの流れを増強し、血行も改善、肌の自律神経系のコントロールもしながら、代謝を上げていく機械で、予防的側面が強く、調子が良くなる印象を与えていくものです。やはりコラーゲン増加作用は緩やかについてくる印象です。

当院でもっとも人気があるのはテノールです。これはおそらくは多くの人が劇的変化を望まず、また痛みや腫れを避ける傾向にあり、かつ予防的なものを求めているからです。もちろんその人の性格などによって異なり、引き上げの即効性を得たい人はリファームですし、張り感やもちもち感を得たい人はジェントルヤグです。
何しろテノールは長期リピートする患者様が多く、一度その効果を感じると長く続けたいという希望の多い治療機器です。欠点は切れ味悪く、即効性が微妙なところでしょう。

もちろん、きちんと本質的な意味でたるみ治療をしたいという人にはサーマクールやウルセラシステムをお勧めします。高額な治療ですが、1~2回でその効果を出し、コラーゲンの増加や皮膚・筋膜の引き締めが得られる機械です。

でも、日本人の気質としてテノールの施術というのは非常にしっくりくる、そんな印象です。