宮島の桜 2024 -⑩ / 桜霖の候
宮島の桜 10 雨の風景 -⑤ です。
今年の″宮島の桜″も、今回で最終回です。
2024(令和6)年は特殊な気候だったことから、普段は一斉に咲くソメイヨシノも樹によって開花するタイミングがバラバラでした。
広島市内の標本木と同じタイミングで咲いた木もあれば、桜流しの風雨の後に満開を迎えた木もあって、今年のソメイヨシノは長い期間 堪能できました。
3月25日に開花したソメイヨシノは既に葉桜ですが、西広島駅近くのマンションに咲く、大きなソメイヨシノは今日満開を迎えたようで、もう数日の間は楽しめそうです。
また早咲きの品種や遅咲きの品種まで含めると、今年のピンク色の季節は例年に比べると、ずいぶんと長い間 桜が咲いていることになりそうです。
2月より寒い3月、暖かさが戻りつつも寒暖差の激しい4月、例年に比べて雨天の多い春••••••••そんな天候だったからこその、今年の長期間桜なのかも知れません。
広島市内を中心に見ると、縮景園や平和公園から比治山などから、宮島や三原城へと咲き広がり、隣県の錦帯橋はやや遅れて満開を迎えます。
そして庄原上野公園が順に見ごろと、だんだん標高の高い方へ向かって、例年は咲き広がるのですけれど。
宮島の桜もヤマザクラが満開を迎えると枝垂れ桜が咲き始め、満開を迎えた頃にソメイヨシノが咲き始めるのですが。
広島市内の標本木と同じタイミングで開いたソメイヨシノもあれば、枝垂れ桜と同じタイミングで咲き誇ったソメイヨシノもありました。
しかしそれでも蕾の多いソメイヨシノもあって、今年はPart1とPart2で写真をUPしましたが、そんなところもお伝えできたように思います。
今日の写真ですが、土砂降りなタイミングもあったものの、厳島神社から宮島桟橋への帰り道は小雨程度。
もう薄暗くトワイライトタイムに入る頃だったので、1/80~1/60の間でのシャッター速度での写真ですが、いかにもいかにもな画となりました。
霖雨の夕暮れっぽく青っぽい写真ですが、しっとりとした質感が、臨場感を醸し出してくれていて、ちょっと好きな写真に仕上がってくれています。
荒胡神社では、ストロボも併用して撮ってみました。
さて桜が終わった後の宮島ですが、観光イベントなどは現行暦に沿って催されますが、神事や伝統行事などは旧暦に則って開かれます。
今年は月曜日となってしまうのですけれど、4月15日は春の一大神事が2つあり、日中は大聖院にて春季大祭、夕刻は厳島神社で桃花祭があります。
毎月1日は朔日参り(月旦祭)、毎月15日は月次祭に当たりますが、4月は月次祭に合わせて春季大祭が執り行われます。
大聖院の春季大祭は霊峰 弥山で1200年間燃え続けて いる″消えずの霊火″から移された火の上を、願望成就を唱えながら素足で渡る″火渡り神事″が行われます。
11:00から大法要・13:00から 柴灯大護摩経 (さいとうだいごまき ょう)・14:00から火渡り神事(火伏法)で、 15:00頃の終了予定です。
嚴島神社の桃花祭は、桃の花を御祭 神に供える祭典で、厳島神社の高舞台で奉納される10曲の舞楽が見処となります。
17:00から本社祓殿で神事が執り行われ、18:30頃から高舞台にて1)振鉾 2)萬歳楽 3)延喜楽 4)桃季花 5)一曲 6)曽利古 7)散手貴徳 8)陵王 9)納曽利 10)長慶子が21:00頃まで演舞されます。
大聖院の火渡り神事は、一般の観光客も参加することができるので、当日 宮島へ訪れる予定がある方は、足裏に着いた炭を落とすために洗った後、拭くためのタオルを持参された方が良いです。