D51-200 / 配給は今期の復活!? | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

D51-200 / 配給は今期の復活!?

D51200,80周年記念,SLやまぐち号

〽️ 或る日突然 二人だまるの
あんなにおしゃべりしていたけれど
いつかそんな時が来ると
私にはわかっていたの~♪

は、トワエモアの歌ですが、D51-200号機もある日突然 沈黙をしました。

それは2022(令和4)年5月3日の出来事で、津和野駅での折り返し作業中に炭水車の台車に傷が入っていることが見つかりました。

確認すると長さ3cm・深さ1.5cmの亀裂で、一歩間違えると走行中の損壊もあり得る重篤な症状でした。




急遽、やまぐち号の運転はDD51-1043号機による代走が行われて、D51-200号機は運用離脱し京都への返却計画が策定されました。

本体の動輪関係や先台車・従台車では無いものの、炭水車のみの回送よりも一括返却が望ましいことから、速度制限や途中検査などを実施しながらの、新山口から梅小路への旅路でした。

当初から修理には時間がかかると伝えられたものの、同年6月中旬~7月には運転再開の見込みとも言われ、そこまで重篤ではなかったのかと一安心したものです。

しかし運用復活は果たされず、状態は断片的に伝わるものだけで詳細は不明なまま、2022年における やまぐち号の運転日程が終了。



今年の運行予定もディーゼル機関車による代走のままで、C57-1号機も故障のために運用離脱中のまま、D51-200号機の復活も不透明でした。

そもそも2016(平成28)年10月に梅小路運転区構内で構内試運転を開始した際、20日にEF65 1133とスハフ12 129を従えて米原操車場~木ノ本間で本線試運転が行われる日のこと。

梅小路~米原操車場間を回送中に、第2動輪と炭水車の輪軸1本が不具合を起こし、草津駅到着の段階で試運転が断念された過去があります。

この時、炭水車の台車の車軸が損壊しており、再使用不能だったことから新規製作することとなりました。



不具合の原因は新聞報道によると、軸受の噛み合わせ曲線がきつく潤滑油が車軸にうまく回らなかったことが原因であると掲載され、実際に炭水車の車軸の新製交換時に精密な調整も実施されました。

このニュースを読んだ時、鉄道ファンだったか鉄道ジャーナルだったか、鉄道ピクトリアルのような気もするのですが、あるC62の記事を思い出しました。

特急つばめを始めとした特別運用を持つ機関区の話しで、全検の折に軸関係は指定された数字通りの誤差で仕上げる、熟練の技術者によって支えられていて、構内試運転と本線試運転をこなして、噛み合わせが馴染んで行くことが書かれていました。

ところが浜松機関区(だったはず)だけは、既に当たりが出た状態で仕上げて組み立てるので、試運転期間が短く早い周期で本線に出られたと、技術者の驚異の技が紹介されていました。



現代は現代水準の確かな技術を皆さん持っておられることは承知しておりますが、東海道本線にまだ蒸気機関車が主力で走っていた時代には、蒸気機関車を整備する日常での高水準な技術力があったのです。

しかし蒸気機関車が動力の主力の時代はとうに昔のことであり、今は貴重な文化財という存在の故、その整備が大変であるのだなぁと感じた次第です。

話しは逸れてしまいましたが、D51-200号機が本線復帰する前の2016(平成28)年に、炭水車の足回りにそういった不具合が潜んでいました。

その不具合は老朽化した車軸の損壊で、新造したことで修理はおこなわれ本線復帰を果たし、約5年間を走ったことは紛れもない事実です。




しかし、その5年間という時間に懸念があるのも事実で、その歳月をかけて金属疲労を蓄積させたのではないか?との思いは拭えません。

炭水車という1つの車両の中で、梅小路から新山口という長距離回送、そして山口線での運行をこなす中で、物理的にどこかにムリな力が働いていた可能性も否定できません。

小さな歪みは応用力学において、重篤な要因の1つになり得るのですが、昨年の損傷による運用離脱からの時間を考えると、精密な力学検査も実施されたのかも知れません。

ひょっとしたら第二検修庫にはレーザー測定器とか重量バランスのAIシステムとか••••••••あるのかな?



何はともあれ、8月16日から17日にかけて、D51-200号機は新山口へ回送されました。

7月下旬に北陸本線で試運転がおこなわれたと聞いて、近いうちに復活するのかな?と期待していましたが、まさかこんなに早くそのチャンスが訪れるとは嬉しい限りです。

JR西日本はコロナ禍明けで単年度黒字を計上したとは言え、経営状態が改善したとは言い難い現状で、遂に芸備線 備後庄原~備中神代間の存廃を、沿線自治体と話し 合うため、再構築協議会 の設置を国に要請する方 針を表明しました。

そんな中でも地道に莫大な予算をかけて、D51-200号機復帰に向けた修復に力を注いだ姿勢には、鉄道会社としての威信を垣間見たようです。

まぁ会社評価と株価•••••••が、本音カモ知れませんけど(笑)


 ▲ @chihaya432 = リンク元 X ちはや様


さて、新山口への送り込み回送の写真は撮ることが叶いませんでしたが、過去の記事の中からD51-200号機の写真を選り抜いてみました。

良い写真と言うよりは、記憶に残っている写真を探し出して選んだのですが、今期は秋~冬に会えるのか分かりませんが、またこんな景色に出会えたらいいなと思います。

ユーチューブとツイッターにリンクを貼らせて頂いたのですが、この度の送り込み回送を広島駅と新山口駅の様子と、北陸本線でのレポートです。

次は自分の目でD51-200号機を山口線で見たいものです。




特急さくら号100周年,さくら100年



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